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2005年 09月議会 小林議員の一般質問(10/3)

* 記事はすべて、共産党県議団事務局のテープおこしによるものです。

  1. 廃棄物行政について
  2. アレチウリ対策について
  3. アスベスト対策について
  4. 人権問題について
  5. 振り込め詐欺対策について
  6. 知事の政治姿勢について
  7. 組織再編について


1、廃棄物行政について

 ごみ問題は財政的にも、資源の面から見ても大問題で、ごみ対策は紆余曲折をたどって来ました。「ごみは出るもの」とか「まとめて処分するもの」「ごみは汚いもの」から「ごみも分ければ資源」「ごみは宝の山、限界のある資源をこのまま燃やし続けて良いのか」などと変化し、具体的な対策としても「出るものは止められない」とか「理想では解決しない」から、いかに「減量するか」に変わり、徳島県上勝町では究極の理想ともいわれる、ごみゼロ宣言を行い、処理場を持たず、全量分別リサイクルしている。名古屋市では名古屋港の中にある、藤前干潟の最終埋立地の計画を中止し、ごみ緊急事態宣言を発し、急増する事業系一般ごみの収集運搬業務を停止して、ごみ減量化に取り組み、多くの事業所がリサイクルに取り組み50%削減に成功しています。阿智村の最終処分施設をはじめ事業団の産廃施設は平成五年、12年前の計画でありごみの減量化と同時に見直すのは当然です。産業廃棄物でも大きな変化が生まれております。容器リサイクル法の施行でペットボトルの急激な増加を奨励した国の政策の失敗。その一方では産業界もゴミは資源と位置づけ、すでにごみゼロ運動を行い、ごみゼロを実現した企業も生まれております。産業廃棄物は排出業者の責任を明確にすることなしに解決しないことは明確ではないでしょうか。県としてのごみ対策の基本的考え方は、十年前とどのように変化しているのか、生活環境部長にお尋ねします。


      【答弁 太田生活環境部長
       まず廃棄物の関係でございます。まず、産業廃棄物についてでございますが、県の政策方針といたしまして、10年前との比較ということでございます。10年前バブル経済が残っているということもございまして、大量生産・大量消費・大量廃棄の時代でございました。一部ではリサイクル等による資源化も叫ばれておりましたけれども、実態は焼却と埋め立てにより処理が主流でございました。このため最終処分場の逼迫というものも予想されまして、県といたしましては平成5年に長野県の廃棄物処理事業団を設立いたしまして公共関与によるモデル的な施設整備を目指すという方針を立てたところでございます。このころからダイオキシン問題あるいは一部の業者によります不適切な廃棄物処理、こういうものが大きな社会問題となってきておりまして、県民の皆様の廃棄物に対する意識も高まってきたところであります。これに伴い、また法規制もございまして、企業におきましても環境に対する配慮や廃棄物も資源であるという意識の改革が進んでまいりまして、平成5年度から平成10年度、平成10年度から平成15年度までのそれぞれ5年間にいわゆる産業廃棄物の最終処分量が半減していることなど減量化への取り組みが進んできているところでございます。このように環境あるいは社会情勢が変化してきたことに伴いまして、従来産業廃棄物処理施設の建設計画から施設の運営まですべて関わるとしておりました公共関与のあり方というものを改めまして、今後は新しい視点で公共が関与する、例えば事業者や地域住民、行政が共同する監視、苦情処理体制を構築することによりまして優良な民間事業者の参入を促進すると共に、企業に対しましても産業廃棄物施策が産業振興施策の一貫であるという考え方から、廃棄物の発生抑制の支援を行なっていきたいと考えているところでございます。
       阿智村に計画しておりました廃棄物処理施設の問題これも含めまして、県経営者協会あるいは商工会の連合会等の経済団体、あるいは業者でございます産業廃棄物協会、さらには市長会・町村会等の皆様からこの間多様なご意見をいただいたところでございます。今後とも十分協議したうえ、新しい産業廃棄物対策を推進してまいりたいと考えているところでございます。
       一方、一般廃棄物につきましては市町村が事務処理ということで行なってきているわけでございますが、10年前を考えますとやはり大量生産・大量消費・大量廃棄という時代の脱却がまだ困難でございまして、排出量は年々増加の傾向でございました。市町村におけます一般廃棄物の処理は、10年前の状況といたしましては、そのほとんどが焼却処理でございまして、ここから発生するダイオキシン対策というのが大きな課題でございました。このような課題に対応するために、ごみ処理の広域化についての検討というのが行なわれまして平成10年度に市町村のごみ処理施設から排出されるダイオキシン類の削減、あるいは分別収集の統一、リサイクルの推進によるごみ焼却量の削減、こういったものを目指して広域圏ごとに協議を頂いた結果「長野県ごみ処理広域化計画」というものが取りまとめられたところでございます。この計画では、単に焼却施設の高度化・集約化を図るのみではなく、ごみの減量化あるいはリサイクルを積極的に進め、ごみの量に見合う規模の施設整備を行なうということを基本方針としておりました。しかしながら、この計画は策定後6年が経過した現在におきまして、この間の市町村合併の動きによりその枠組みが変わってきたこと、あるいは焼却施設を設置する地元との調整などの様々な問題がございまして必ずしも当初の広域化計画通りには施設整備は進んでいない面もあるというところでございます。いわゆる市町村合併が本年から来年4月までに一応の区切りとなるということも考えまして、先ほど申し上げました計画策定後の地域の諸状況、こういったものを背景にいたしますと地域の実情に合った計画の見直しが必要になっている地域もあろうかと思います。市町村あるいは広域連合からこのようなご相談があった場合には見直しについて県としても十分ご相談をしてまいりたいと考えているところでございます。
       また、一般廃棄物でありましても産業廃棄物でありましても、廃棄物の処理という観点から環境に負荷を与えるという点では同等でございまして、県民の皆様あるいは事業者、行政が共同して取り組みことが必要であるという具合に考えております。現在策定中ございます仮称でございますが「信州廃棄物の発生抑制と良好な環境の確保に関する条例」これによりまして県民の皆様、事業者、市町村と共同いたしまして徹底した発生抑制と減量化を目指します「発生抑制資源化計画」の策定。あるいは広域的・多角的な観点から施設建設の戦略的な環境アセスメントを行ないます「廃棄物処理施設計画協議制度」の創設。さらには事業者の情報公開と説明責任によります地元の合意形成を図ります「廃棄物処理指定施設の届出制度」の創設。こういったような施策を推進し、あわせて優良事業者の育成のための技術的あるいは財政的な支援を含めまして、一方、一廃につきましても市町村と共同で取り組む「ごみゼロトップランナー支援事業」こういったものをはじめといたしました市町村への技術的、財政的な支援。あるいは情報提供、こういったものを進めることによりまして目的でございます資源循環型社会の形成を目指したいと考えているところでございます。



(再質問)
 それでは、ごみ問題でありますが、ごみの量に見合った施設に見直しをするとかいう点になると、これからごみが増えればまた施設も増やさなければならないということになるわけで、私はごみが本当に大事な資源だと、これを分別してどうやって再利用していくか、その上でごみ政策をきちんと見直していく観点がなければならないと思うのでもう一度明確な転換があるのかどうかおたずねします。


      【答弁 太田生活環境部長
       廃棄物につきまして先ほどのご説明で足らないところがあったかと存じます。まず、この廃棄物の問題につきましては、一番はまずは減量化が第一かと思っております。その次にそれを再利用すること、これが第二でございます。そして第三としてリサイクルということでございます。先ほどちょっと触れました現在考えております条例案におきまして、廃棄物の発生抑制・資源化計画というものを考えております。このなかではまず廃棄物の発生抑制に関する事項、この中で発生量削減の目標値・施策等とさらには廃棄物の資源化に関する事項ということで資源化目標値・施策等ということをやってまいりたいと考えておりまして、まさに第一に減量化、さらには資源化ということでこの考え方を進めてまいりたいというとこでございます。



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2.アレチウリ対策について

 次に、アレチウリ対策について、河川敷を中心にアレチウリの繁茂が急速に広がっている。(パネルを示す)この写真は裾花川の河川敷、県庁西側一体の写真です。このように異常な景観が全県に広がっているわけです。景観の観点から見ても早急の対策が求められております。昨年まで5年間は緊急地域雇用特別交付金で駆除に予算が組まれ地域住民も参加してきました。今年度は多くの地域で放置されたままになっている。地域から何とかしなければとの声が広がっていますが。しかし、その多くが一級河川敷であり、県管理のものであります。管理者の意向も分からず問い合わせても、にべも無い対応に怒りの声も広がっています。河川管理者である土木部長、自然保護の観点から生活環境部長にどのような対処されるのかお尋ねします。
 知事のご所見をお伺いします。


      【答弁 原土木部長】
       お答えをいたします。アレチウリに対しての河川管理者の対応はいかがと言うおたずねでございます。河川におきます外来植物、とりわけアレチウリは繁殖力が極めて強く、ひとたび繁茂すると在来植種を駆逐し植生環境を破壊するなど深刻な事態を引き起こしております。また最近はその繁殖が拡大傾向にあり憂慮すべき事態と思っております。アレチウリの除去は河川管理の上で治水面、環境面から必要不可欠であり、県単河川維持事業等で河床堆積土の除去や河川内草木の伐採にあわせ除去しているところであります。さらにゼロ予算事業において建設事務所職員の直営によりアレチウリの繁茂が著しい箇所などの除去作業を行なっております。しかしながら、予算の充当や職員の直営による除去だけでは生息範囲が広大であることから完全な除去には至っておりません。そこで流域住民の皆様方の河川愛護活動の一環としてアレチウリ除去を各地で実施していただいております。現在県内で813団体の皆様に活躍をいただいております。また、最近は国の直轄河川であります天竜川における「天竜川夢会議」や県管理河川の諏訪湖および上川での「アダプトプログラム」等、地域の皆様方による新たな河川環境へ取り組む団体が立ち上がっており、アレチウリの生態、被害の状況、除去方法を学習するなど積極的な活動をしていただいております。今後とも国や市町村と連携を図り河川愛護活動やアダプトプログラムの広がりを一層働きかけると共に、河川管理者による外来植物除去のための学習会を開催する等、河川内のアレチウリ除去を積極的に行なってまいります。なお、この問い合わせに対応不適切ということでご意見ございました。私どもよろずたまわりの精神で対応していかねばならないと考えておりますので土木部内にまた徹底をするようにしてまいります。以上でございます。


      【答弁 太田生活環境部長】
       それからアレチウリの件でございます。アレチウリは北アメリカを原産地といたしまして、瓜科の1年生植物ということで現在県内の主要河川、あるいはその支流、こういったところにおきまして河川敷におきまして広範囲に繁茂しております。この繁殖力というのは非常に旺盛でございまして、ツルを伸ばして他の植物に覆いかぶさるということによりまして在来の植物をはじめその植物を拠り所とする小動物の生息環境にも大きく影響を及ぼすということが懸念されるところでございます。水辺、河川敷、例えば魚、あるいは水草などの動植物が生息生育するところでございまして、加えて水生生物が持ちます自然に行ないます水質浄化の場でもあります。このような多様な生物が生息する水辺の自然環境を保全することは重要なものと考えております。このため平成15年3月に第3次長野県水環境保全総合計画を策定いたしましたが、その中におきましても、多様な水生生物の生息環境の保全、あるいはパートナーシップで築く水環境ということでアレチウリ駆除の実施というものも計画に盛り込み、具体的な駆除に取り組んできたところでございます。例えば、ゼロ予算事業といたしまして、職員自ら率先して駆除活動を実施すること。あるいは市町村職員、地域住民の方を対象にいたしました研修会の開催。さらには県のホームページにアレチウリの生態や各地の活動状況の情報提供を行ないます「アレチウリ駆除情報センター」の開設を行なってきました。また昨年度には先ほどご指摘のございました、緊急雇用の創出事業特別基金事業を活用いたしまして約19ヘクタールにおきまして重点地区を定め駆除を実施するなどしてまいったところでございます。本年度からは7月31日をアレチウリ駆除の全県統一行動日と設定いたしまして、地域住民あるいは企業の方、さらには行政がスクラムを組みまして県内各地で一斉駆除を行なったところでございます。当日は1,235人の皆様にご参加をいただいたところでございます。このほか県下各地におきましては地域住民・企業・環境団体等様々なレベルでの駆除活動が行なわれており、本年度はこれまでにのべ7,300人を越える皆様が参加されたということでございまして、回数的にも100回を越えております。そのうち上伊那地域の天竜川沿いでございますが、32回という数を数えたとこでございます。アレチウリは先ほど申し上げましたような旺盛な繁殖力によりまして河川敷ばかりではなくて、荒廃農地でありますとか、里山にも進出するなどその生息範囲を広げてきております。環境省ではいわゆる外来生物法におきましてこのアレチウリを特定外来生物ということで第2次指定の候補にリストアップし検討しているところと伺っております。アレチウリがこの特定外来生物に指定されますと、その防除方法が公示されまして国も積極的に普及啓発と駆除に取り組むことになります。これまでの県・市町村・民間団体の活動とあわせまして全体として効果的な駆除の推進を図ってまいりたいと考えております。特に生活環境部といたしましても、外来生物から本県の自然環境を保全するという観点を踏まえまして、一層河川・森林・農地等所管される部局との連携、あるいは国との連携を密にしまして効果的な駆除に努めたいと考えています。



(再質問) アレチウリの問題では、土木部長に再度お尋ねしますが、河川管理者の責任として指導性をもう少し発揮してほしいというのが多くの要望であります。それぞれの団体が様々な提案もしておりますが、しかし、管理者がもっと積極的な対応をすること求められていると思うが再度お願いしたいと思います。


      【答弁 原土木部長】
       お答いたします。河川管理者としてもっと指導性を発揮すべきというご意見でございます。当然河川区域内、またそれから含めてその周辺に続きました河川管理者として当然やるべきものを持っております。しかしながら、このアレチウリあるいはまたその河川の管理という中では住民の共同というものが不可欠であろうと思っております。過日の新聞、長野日報にも報道されましたが、その際にもやはり県の指導性ということでご意見いただいてございます。これに対しまして諏訪建設事務所に起きましても清掃活動や外来植物の除去作業を行なうアダプトプログラムの導入を視野にいれ、地元との協力体制を構築していきたいというふうに答えております。このような方向性の中で私どもも地域の方々と共同してアレチウリ対策進めて参りたいと思っております。以上でございます。



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3. アスベスト対策について

 次にアスベスト対策について、アスベスト被害は底なしに広がっています。この問題は薬害問題と同様、国の対応に最大の問題があることは明白です。政府はようやく対応に問題があったことを認め、支援を検討していることが報道されている。県としてアスベスト企業で働いた人、周辺住民の実態調査をおこない、労災認定などの国と企業から補償を受けられるようにすることは必要です。アスベスト被害の実態をどのように把握しているか、社会部長にお尋ねします。
 公的施設にもアスベストが使用されていることも次から次に明らかになり、学校では調理釜にも使用されており給食にも支障が生まれています。民間施設には大量に使われていることも判明、その処理も費用の面から対策が進まない状態が続いており、処理にも公的支援が欠かせないと思うがどのように対処されるのか、生活環境部長にお尋ねします。

      【答弁 田中社会部長】
       アスベストが原因で中皮腫、肺がんになって労災認定を受け治療した方、死亡した方、認定されていないが申請・相談中の方を把握しているかとのおたずねですけれども、労災の認定に関しましては厚生労働省が所管しております。平成17年4月29日および8月26日に厚生労働省が公表しました石綿ばくろ作業にかかる労災認定事業所一覧表によりますと、県内で平成16年度までにアスベストが原因で中皮腫、肺がんと診断され、労災認定を受け治療している方が1名、死亡された方が10名となっております。また長野労働局によりますと、アスベストを原因として労災認定を申請中の方が平成17年9月末現在4名となっております。また長野労働局によせられましたアスベストの労災請求手続きに関する相談は集計を開始した平成17年8月1日から9月29日までで52件となっておるということでございます。以上でございます。



      【答弁 太田生活環境部長】
       それからアスベストの件でございます。アスベスト、特に民間事業者の所有する施設でございます。これにつきましては私ども国の方に駆除の定理な方法の開発あるいは啓蒙等お願いしてございます。また費用的には商工部の方の振興資金等の貸与等は出来るものと思っております。いずれにいたしましてもこの問題は長野県のみならず国全体の問題でございまして、私ども知事会等を通じまして国の方にも強く申し上げ、その対策を進めてまいりたいと考えておるところでございます。


      【答弁 田中知事】
       まずアスベスト問題でございます。先ほど議員がご質問になられる前に県内の長野じん肺訴訟の原告団長のインタビューというものを手元にお届け下さいました。まさに私どもの県はじん肺に関しては全国の47都道府県で初めて私自身もその訴訟の方々を支援するということを表明しました。これは当時、出納長の青山篤も経営戦略局?政策秘書室長でございましたでしょうか。彼もこの問題はきちんと県が取り組むべきだということで行なわせていただきました。その後これらの方々の健康診断等も金額にすればわずかな額かもしれませんが本県が独自に行なわせていただいているところでございます。このアスベストの問題もまさに前議会でもあるいはお答したかもしれませんが、十数年前にアメリカで起きていたことを、これは私ども全員の問題であろうと思いますけれども国が何等動かず結果的に薬剤エイズ問題と同様のこうした犯罪を国家的に国民に対して犯してきているのではないかという深い反省がございます。であればこそ私ども生活環境部長の太田寛を統括責任者といたしまして部局横断的なアスベスト対策庁内連絡会議を随時開催をすると共に、アスベスト110番を設けまして、これは私どもの地球環境課長の木曽茂が自らの携帯電話を公開いたしまして24時間、いかなるときであっても県民の方々からアスベスト問題に関しては電話をお受けするという形で、これは土日に職員が出勤をするという形もあるいはあったかもしれませんが、携帯電話をあえて公開させていただくことで真夜中でも、土日でもまさに責任ある立場の者がフロントとなってお受けをして、そして各解体現場にはすべて私ども職員が立ち合わせていただくと、こうしたアスベスト110番を設置することでどんなに些細なことでも人命に関わることでございますから、県民の皆様からご要望やご質問や不安等を受けて、これらの検査を行なっていく上で医療機関等も積極的に開示をさせていただくということでまいりました。ご質問の点でございますが、これは私どもも非常に今なお残念に思っている点でございまして、長野労働局は労働安全衛生法に基づき、過去に遡りアスベスト製造や取り扱い事業者の情報を把握しているわけでして、平成元年以降は県が把握しておりますから、これはすぐに決して業者いじめというようなことではなくて、やはり事業者の数多くの者を雇用していたわけでございますから社会的責任というものがあるわけでして、この点をきちんと開示をさせていただき、それらの事業者がいかに取り組むかということも県民にお伝えしてきたわけでございます。この元年以前のものに関しては私どもで把握しきれないので、というよりも労働局自身が情報をお持ちでありますので、7月14日に太田寛と木曽茂らが労働局を訪問して「いとうあきら」長野労働局長に対して文書での要請を行なっております。また、この前日の徳島県で開催された全国知事会議においても兵庫県と長野県が共同提案する形で各都道府県の労働局が把握しているアスベスト製造取り扱い事業社名などを速やかに開示すべきということを私どもが提案して、知事会全体として国への緊急要望として提出をしたところでございます。こうした中でようやっと厚生労働省からアスベスト産業にかかる労災認定の状況について7月29日に平成11年から16年度分が公表されて、8月26日に平成10年度以前分が公表はされています。しかしながら、私どもから要請はしておりますが、県が求めておりますアスベスト製造や取り扱いを行なっていたすべての事業所についてはいまだ公表はされておりません。これは大変長野労働局も本省がやることであるというようなお話であり、本省は何等の反応がないという形であります。まさに相変わらずのピラミッドの形でありまして、私は長野労働局は厚生労働省から全国レベルの一律の指示がないと公表できないと私どもに言っているわけでございます。しかし、これは長野労働局も国はいまだに出先機関といっておりますけれども、出先機関を早く整理しなくてはと昨日片山虎之助氏が、だけどこれはおかしな話でございまして長野労働局が判断をすればこれは県民から拍手こそされですね、非難はされない内容なわけでございます。引き続き本県は今ご質問もいただいたので改めて議会でもこういうご質問をいただいたということで厚生労働省と長野労働局に対して文書でこの点情報公開を強く求めてまいるところでございます。



(再質問)
 次に、アスベスト問題でありますけれど、私たち日本共産党長野県委員会のアスベスト対策本部は7月21日県ならび長野市および長野労働局に緊急の申入れを行なった際に、労働局は過去のデータがダンボール9箱分あるということを明らかにしているわけであります。すでに命をなくした方も沢山居られる、そういう中で一刻も猶予ができない課題だと思うわけであります。県は積極的にこれらの資料の開示を求めることが責務と思いますが、その決意の程をもう一度知事におたずねいたします。以上です。


      【答弁 田中知事】
       これはもう先ほども申し上げたところでございます。やはり住民により接しているものというものはより住民の気持ちを反映せねばと思うということではなかろうかと思います。長野労働局も現地機関ではございますが、厚生労働省という大きな霞ヶ関の機関の一つということを改めて感じるとこでございます。いずれにしてもこの問題先ほど申し上げたように文書で改めて厚生労働省と労働局に厚生労働大臣あてと行なうところでございますし、より私どもがその間もアスベストの問題に関してじん肺同様に、ある意味では戦後の日本の成長の奇跡というものの築き上げてきたような方が受けた被害でございまして、このことに関しては全力で取り組ませていただくところでございます。もし至らぬ点があればまた随時お寄せいただければと思います。



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4.人権問題について

 つぎに人権問題。9月28日、本城村で「部落解放推進の会長野県本部」による「本城村差別文書投かん事件確認会」が開催されたが、そもそも同和行政を終結した長野県において、いまだに「確認会」「糾弾会」なるものが開かれ、そこに地方事務所と教育事務所から職員が出席したことは、行政の主体性を損なうものではないか見解を、知事に伺いします。


      【答弁 田中知事】
       つづいての本城村の件でございます。ご存知のように昨年からユマニテ人間尊重課というものを企画局に置いたわけでございます。これは今までの同和対策課というような限られた部分のいわゆる人権という形ではなく、これは良い意味での人間に関わって、人間が人間として生きていくということを尊厳を保つと、またお題目でなくそれを行なうということでユマニテ人間尊重課をつくりました。ですからこれは幅広くまさに人権課題を扱うセクションでございます。今回の本城村の件に関しましては、これは私ども何らかの意図があってということではく、やはり県の職員は総合愛情産業で御用聞きでございますから、何等か私どもの担当に関わることがあればこれは意欲的に積極的にその場に現場主義で立ち合うと、そしてまずその話を聞くと、これは基本だと思うんです。そうした中で松本地方事務所の厚生課の職員と松本教育事務所の職員が計4名その場に伺ってお話をお聞きしたということでありまして、何等か私どもが出席することでその場の議論の方向性を誘導しようとか、あるいは何かプレッシャーを加えようとかそういうことでは一切ございません。この本城村の件は、これは大元は先に清沢議員のところでもご質問いただきましたが、廃棄物に関わる問題でございまして、その廃棄物に関わる問題を県がきちんと解決をしていこうという姿勢を、これは県だけでなく村もご一緒に入っていただいた当然のこと、合併があるにせよ村も一緒に入っていただいて行っていこうという中でこれは出てきた問題でございます。すなわちこの問題が発端ということではなくて、これはあくまでも廃棄物を解決をしていくという中において様々なご意見がある中で派生的に出てきたということでありまして、しかしながら、会合が開かれるということで職員が出席をさせていただいてその内容を伺ったということでございます。これに関してまだ正式な、どのような内容であり、また職員がどのように関したかという報告は文書としては来ておりませんので、これを拝見した上で今後私は本城村にもでかけて関係の方々が皆出席する形での集会を是非開かせていただきたいと議会で申し上げておりますから、それまでにはその内容を私もきちんと把握するところでございます。しかしながら、この会合の内容いかんに関わらず本城村の廃棄物の問題というものをきちんと解決をするということは私たちの方針でございます。議員のご懸念のような意図で私どもが出席したということではないと、このように申し上げたいと思います。


(再質問) 続いて人権問題について、この本城村で開かれた集会は一般的な集会ではなく、特定の団体が糾弾会という性格を持った集会で、こういうところに県の職員が同席をするということはいかがなものかと、県民から大勢の意見を聞くというのではなくて、特定の団体の糾弾する集会に参加することが今まで誤っていたということを全国的な裁判でも多くが認められている中で、そういうものに参加をしていたという点で知事の見解を求めているわけです。


      【答弁 田中知事】
       まず1点は、この集会がまさに本城村に於ける廃棄物の問題を徹底解明して解決をしていくという方向の上に立ったものでなかったとすればこれは大変に遺憾なことだと私は思います。その意味において今ご指摘があったようなかつてのような、私もまだ幼少のみぎり、八鹿高校事件のようなものであってはならないということは当然でございます。従いましてこの内容に関しましては先ほど申しましたようにまだこの会合があったということに関してどのような発言があり、どのような形であったかというようなことまでは報告は受けておりませんので、この点を早急に松本教育事務所、および松本地方事務所の厚生課それぞれ課長と所長が出席しておりますのでこの報告を受けて、その上でさらにご議論いただいていた内容あるいはその正確ということに関しては把握をいたしたいと思います。現時点ではその考え方でございます。


 人権問題では是非実態を正確に把握して、具体的な対応を求めておきたいと思います。



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5.振り込め詐欺対策について

 つぎに振り込め詐欺の被害の実態。
 県警本部長にお尋ねします。詐欺罪とはどんな行為を言うのか、「おれおれ詐欺」「振り込め詐欺」の実態と被害防止のために県民への啓発をもっと強化することを求めると同時に、県警としての対策についてお尋ねします。


      【答弁 渡辺警察本部長】
       振り込め詐欺についてのご質問でございます。
       まず、詐欺につきまして一般論として申し上げますと、刑法に規定されております詐欺とは、他人を騙して誤った判断をさせることにより現金などを騙し取る行為、ということでございます。振り込め詐欺はそのほとんどが、預貯金口座への振込みを要求するものでありますので、これからはお金を振り込めと被疑者が金銭を要求する共通する手口の詐欺を総称して振り込め詐欺と呼んでおります。
       具体的に申しますと、3種類のタイプがあります。「おれおれ詐欺」これは親族や警察官などを装って電話をかけ、交通事故の示談金などの名目で現金を振り込ませて騙し取るものであります。2番目は、架空請求詐欺でありまして、架空の事実を口実にして現金を要求する文書などを一方的に送りつけましてお金を振り込ませて騙し取るものであります。3番目は、融資保証金詐欺であります。実際には融資をしないにも関わらず、融資を申し込んで来た者に対して保証金などの名目でお金を騙し取るものをいいます。
       振り込め詐欺につきましては、一昨年に初めて認知しまして、県内各地で発生いたしました。昨年1年間の認知件数は365件、被害総額約5億2千万円。本年8月までの認知件数は251件、被害総額約4億円にのぼっております。本年に入りますと、特色といたしましては「おれおれ詐欺」は前年同期比マイナス101件の63件と大幅に減少しておりますが、反面、融資保証金詐欺が急増しております。結果として振り込め詐欺全体の発生件数は前年並みとなっておりまして、依然として深刻な問題でございます。防止対策につきましては、まず、捜査の観点でありますが、犯人などは首都圏などの県外を根城にし、また転売された他人名義の預貯金口座を振込先として指定したり、プリペイド式携帯電話を利用したりしているため捜査には困難が伴います。昨年来33件、4人を検挙しております。今後とも警察庁が首都圏に設置した振り込め詐欺捜査専従班を一層活用するなどして県警挙げて検挙に務めてまいる所存であります。また被害防止活動につきましては、犯罪実態を踏まえた被害防止の徹底を図るため、被害実態や被害に遭わないための未然防止対策の情報提供をしたり、防犯資料作成・配布するなど広報啓発活動を推進する。あるいは振り込め詐欺が行なわれるATM機への防犯チラシの掲示を依頼するなど、金融機関とも連携した防止対策に努めております。検挙と防犯の両面から振り込め詐欺の発生に歯止めをかけてまいる所存でございます。



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6.知事の政治姿勢について

 つぎに知事の政治姿勢についておたずねをいたします。
 小泉首相は、今後の課題として「郵政民営化」の次は「三位一体の改革」の具体化であるとして、国庫負担金の削減、地方交付税の抑制をはじめ、さらなる地方のリストラの推進を表明しています。国の介入を強めることになると思いますが知事の見解を伺います。
 知事は、「県民は顧客」という考えを常々述べ、今回の提出議案説明のなかでは、「県民は顧客」の考えをさらに発展させ「総合愛情産業」という表現を使いましたが、行政を「産業」と位置づけることは、知事のコモンズの理念からも、地方自治、住民主権の尊重でなく、益々県政を競争社会へ、さらに受益者負担主義へと導くものではないかと思うわけでありますが、この所見をお伺いいたします。


      【答弁 田中知事】
       昨日のフジテレビ系の「報道2001」でゼロベース予算というお話をしていたんでございます。これは竹村健一氏が言ったんですが、実は選挙期間中の番組のときに竹村氏は以前から長野県の取り組みを割合評価してくださっていまして、番組の前に実は本県は、竹村氏と郵政民営化のことだけは私と意見が違うんですけど、そのほかの点はかなり一致していまして、ゼロベース予算という形でうちがやるならそれはいいねえと言っていて、おそらくそれが昨日の導線にもあると思います。つまり本県がやってきていることは、ヤミ金の問題や山間地への救急物資であったり、入札改革であったり、これは本県が始めたことが、木製ガードレールも今後そうなるかもしれませんし、皆さんのご協力をいただけないと本県は最初に始めても気がついたら周回遅れだったということは十分起こりうるわけです。ゼロベース予算にしていくということが、私はとても全体の意識を変えて行く事ですし、そのことが「三位一体の改革」と呼ばれているものに関しては私は極めて懐疑的であります。マトリョーシカ人形のようなものであって単にシーリングをかけていくだけだと、これに対して竹村氏が昨日言ったことはシーリングをかけるような形ではいらない事業もそのまま残っていってしまうと、むしろゼロベースから一旦ゼロにして始めることが大事だということを言ったわけでして、これこそは本県が来年度予算で徹底的に行なおうとしていることだと思います。このことを皆様と一緒にご協力いただけることが逆に言えばある意味では掛け声だけの三位一体という名の下の地方というものの切り捨てというものを、あるいは現場で働く職員、郵政の問題もそうでございます。郵政公社というところの現場の等身大の住民と同じ等身大のものを殴っているような話でして、総務省関係の郵政の官僚はそれぞれの天下り先をもうこの間に用意していると、まさに本当に戦うべき強いものではなくて等身大のものを何かいじめているというこの形というのは非常にいけないことで、その意味でもゼロベースで始めるということが今おっしゃられましたような国の問題に対抗できることだと思っております。特殊法人の改革も国はほとんどできていないわけですから、ある意味では私どもは外郭団体の見直しに関しても小倉さんの遺言のようなものにさらにプラスしてもう一度ゼロベースで見ていくということくらいは必要であろうかとは思っております。
       続いて「総合愛情産業」は競争社会や受益者負担主義を導くのではないかとおっしゃる、これはよくわからないことで、私たちは県民の目線になって職員の都合の政治にしないようにしようと、一部は県あるいは県庁の内部あるいは県庁のまわりに巣食っている方々のための政治で無いようにしようということがこの「総合愛情産業」「総合奉仕産業」ということで、産業という言葉を使っちゃいけないということになると、私は過日代々木の日本共産党の本部を新党結成のときにご挨拶に伺いましたけど、私は本当に驚きまして、何か楽天かライブドアの本社に来たかと思うくらい立派なビルで、入り口でICカード当てないと入れないというのは、これがまさにとかく大企業偏重はおかしいっておっしゃる方々が実は本当に額に汗して、地べたというか、住民と一緒に稼いだ方々のお金、浄財によって出来上がったビル、あれこそ何か産業界とほとんど同じような気がいたしまして、産業という言葉を何か逆にそのように目くじらを立てられるというのはおかしい。これは私たちが、我々はサービス業だ、我々は県民のためのビジネスをさせていただくと言ったら、当時私が就任時に目くじらを立てた部長がいましたけど、5年経ってもなお日本共産党長野県議団ほど開明的な方々がこのようなことをおっしゃるということは私は本当に残念でありまして、これこそ住民に立脚した政治ということでございます。その意味で私たちはゼロ予算事業をおこなっていこうということであります。



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7.組織再編案について

 つぎに組織再編案についてお尋ねいたします。
 組織は時代と共に再編すべきであり、職員がドキドキ、ワクワクするような新鮮さと同時に職員が働きやすく、県民サービスの向上が具体的に見えることが必要です。県職員として定数の削減のみでは組織が有効に働きません。現状を見れば職員の削減が先行しており18年には130人削減目標に。すでに県職員は、一般行政職員について見るなら、2003年から2006年までに300人削減する計画に対し、2005年度までに447人の削減が行われ、1999年以降、2004年までに約800人の削減数になるともいわれます。高村議員も指摘した福祉職場の専門職の不足により県民への施策の後退が心配されます。11月から小海町役場内に「南佐久ふるさと応援ステーション」が開設される予定ですが、掲げている業務が、少ない配置人数で実行できるのかという声も聞いています。今回の組織再編案による県職員の削減により、県民への施策の後退につながらないのか知事見解を求めるものであります。
 また最も胸をワクワクさせて取り組んでおられる経営戦略局長に職員のこれらの実態について、どう掌握されているのかお尋ねをいたします。

      【答弁 田中知事】
       それで、続いての財政改革推進プログラムの目標を上回って職員削減というようなお話でございましたが、昨日のテレビでは片山虎之助参院幹事長は現業以外は現地機関は労働生産性が低いので全部止めようというようなことを言って、私とは違うゼロベースな話かもしれません。ただ1点、公務員の給与とかあるいは手当てに関しても情報開示を徹底して国民の監視の中でよい意味で不要な手当ても改めるべきだとおっしゃってるので、是非これは私たちも今年度の私も出席した組合交渉というものはやはり県民の皆様に報道機関も含めて皆ご覧いただける形で討議をしたいと、これは県民の税金を扱うことに関してのことでありますので、そのように私は考えております。実は1日の日に三協精機製作所が日本電産サンキョーになりました。ここの巽泰造さんという社長が、この方はまさに取締役でなかった方が日本電産社長の永守重信さんが抜擢をしたわけでありまして、しかしそのことによってわずかな間に大変な高収益へと転換したわけです。私もう短く言いますが、この中で一言この方がおっしゃっていたので「利益やコストへの意識は商品やブランドを愛する力に比例する」っておっしゃっているんです。これはとても大事なことで、私たち職員も同様の思いを持つべきではないか、長野県であったり、あるいは県民であったりを愛する力と利益や、利益というのは県民サービスです、利益を上げる集団ではありませんから、県民にご満足いただけるということ、あるいはそれをよりコストを切り捨てるということじゃなくて、きちんとコストがかからない形でやるということがこれはまさに県民や長野県というブランドを愛することと比例すると思います。三協精機ではまさに「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」というのと一番大事なのは「情熱や熱意や誠意や執念だ」とおっしゃっているそうです。三協精機はリストラはしませんけれども、能力ではクビにしないが、そうした誠意や熱意やあるいは執念や情熱を持たない者には、怠け者には辞めていただくということを永守さんは常におっしゃっている。けれどもその中で出来て行くわけです。つまりやはり私どもの公務員という世界はこれはまさにつぶれもいたしませんし、クビにもなりません、であるならばなおのことやはりその甘えの上に立脚しないで、真の意味での長野県民や長野県というブランドを愛する気持ちでやっていくということが必要だと思っています。従いまして、今までの仕事をやっていたのでこのくらいの人数が必要だという従来の常識を一回取っ払うということで言えばこうした人員配置もある意味ではゼロベースで見る必要がある、今まで先ほどおっしゃった百数十名ということも今までの常識の中での積み上げの中でここはいらないというようなことであったかと思います。しかしながら私たちの農政部門というようなものはもっと抜本的に他の分野に振り向けることによって逆に農政が力強くなる、県が素晴らしくなるということがあると私は私見で思っておりますので、その意味では人員配置に関してもある意味ではゼロベースでもう一回組み立てるということによってその中で無駄な事業や無駄なサービスというものに、あるいは無駄な書類づくりや会議に職員が疲弊していたことを転換をさせてより県民にとってのサービスを充実させる総合愛情産業になることじゃないかと思います。是非この点はご理解をいただきたいと思っております。


      【答弁 松林経営戦略局長】
       お答えいたします。私は職員を削減することにワクワク・ドキドキしているわけではございません。あくまでこれは住民サービスにいかに充実させていくか、このためにワクワク・ドキドキすることはございます。今回の組織再編というのは再三申し上げておりますけれども、職員の削減ありきではございません。これはあくまで地域主権を目指して、地域の課題は地域で迅速に解決していくということで、現場にその分、例えば先ほど申し上げました南佐久の相談センターにおける相談員を増員したり、こういったところに現場に職員を手厚くしていくということでありまして、いわゆる職員の削減が最初にありきということではありませんので、その点はご理解をいただきたいと思います。当然その職員については知事からお答えがありましたとおり、総合愛情産業の担い手として問題解決に向けてパッション、ミッション、そしてアクションを起こす。こういった職員を養成していくのが一つの役割であると前提であると考えているところでございます。あと調整についてということでございますけれども、すでに組合の方に事前に協議もしてございます。この議会後にきちんと日程調整を行なうということで了解をしているところでございます。以上です。


 私は、組織再編問題についてのお尋ねの中で、職員を削減することが目標でやっていないということは私も当然理解をしているわけであります。そこでお尋ねしたいのは、職員が今どういう気持ちでこれに取り組んでおられるのか、それを経営戦略局長は把握をしておられるのかということをお尋ねしているのであって、職員の心境が全くわかっておらないのではなかなかそういう力が発揮できないのではないかと、そこを明確にご答弁をいただきたいと思います。


      【答弁 松林経営戦略局長】
       お答えをいたします。私は県職員というのは、これは他の民間企業で味わうことの出来ない、住民に対して人に対して尽す、その尽すことが戻ってくる、これが私は公務員として一番のやりがいであると考えております。そういった観点から今回の組織再編を見ますと、これは単に仕事が辛くなるとかそういうことではございません。これは身近に尽す、地元に尽すそういう機会が増えてくるわけでございます。なぜならば、地域主権とはそういうことです。いかに住民の近くにいてそういった権限がきちんと発揮できる、そういう組織を今回首長も当然そういう組織をお望みでございます。そういう他人に対してすぐ権限を行使でき、しかも発揮できる、こういう組織が今回の組織改正でございますから職員がまさに公務員冥利に尽きるのではないかと私は今回の組織改正はこういう哲学の下に行なわれていくと考
      えております。


 県民にサービスを提供して、県民が喜んでいただく、このことが公務員の本当に大事な部分だと思うわけであります。それはそのとおりで、私も異論を挟むことはありません。そこで経営戦略局長にお尋ねしますが、職員から具体的な最も小さな単位で結構であります。個人的な部分でも結構でありますけれども、職員の削減、県民のためにこうやって職員を減らし、こうやって税金の無駄遣いはなくそういう提案を具体的にどれだけの職員から寄せられているのか、この点についてご答弁いただきます。


      【答弁 松林経営戦略局長】
       お答えいたします。例えば税金、これ未集金、今議会でも話題になりました。これは約58億、そのうち実際の個人県民税25億円でございます。こういったものを縮減していくというのは、これは一つの新たなミッションだと私は思っています。そういう声は実際に部長会議でもこの未集金を解消していこうとこういうことで、これは一つの形として今後きちんと対応していく必要があるこのように考えています。その他にやはり土木部のいわゆる繰越、未契約の繰越といった面においてもやはりこれは用地の買収が遅れているというのも一つ原因がある、これは先週のこの本議会においても土木部長からお話がございました。こういった未集金を回収する意味でも、未契約を繰越を解消するという議会の先生方の熱いこれは要望でございます。こういった要望に応えるためにも用地という分野、これは非常にやりがいのある仕事であると、そういうことでこういった用地の部分についてもこれはきちんと手厚くやっていくとこのように住民に一番接するところについてこういった仕組みをきちんと作っていくことによって、それで県民益につなげていくというのが私はあるべき姿ではないかとこう考えています。



 
私は58億円の県税の未収があるとか、工期が入札が遅れているとか、大変な新たな認識のように言われていますけれども、こんな当たり前のことがここでようやく議論されるというのは残念でならないわけであります。それ以上に私は時間もありませんので申し上げたいと思いますが、本当に県民の気持ちを県政に生かしていく課題でいくつかあります。例えばこれは教育委員長、教育長職務代理者の両方の見解をお尋ねしたいんですが、例えば箕輪工業高校の存続を求める署名5万人が寄せられております。重く受け止めと言われております。真剣に受け止めるといわれています。どう対処されたのか、明確なご答弁をいただきたいと思います。また、この職員の意識の改革という点で私は職員にもっともっと具体的な提案を求めることが求められているのではないかと、例えば私本当に些細なことでありますけれども、この議場の後ろのドアを反対に開けるだけでも職員の苦労は軽減されると、わざわざ180度まわって職員がドアを開けて出てくる。あれを反対につければちょっと開ければ入れる、こういうことまで職員が提案できるようにすることを求めて私の質問を終わります


      【答弁 宮澤教育委員会委員長】
       箕輪工業高校の単位制・多部制の問題ですけど、推進委員会の方へその声を十分届けて推進委員会の方で検討・審議していると思います。よろしくお願いします。


      【答弁 松沢教育長職務代理者】
       箕輪工業高校の存続を願う皆様の署名、それが教育委員会の方に提出されている、それをどのように受け止めるかとそのようなご質問かと思います。このことにつきましては署名をいただきまして、お届けいただいた皆様とお話し合いをさせていただいていますけども、それらにつきましては各推進委員会の方に署名の内容とそのことがあったということをきちっとお伝えいたしまして、審議に反映をすべきものがあれば反映するようにお願いをするということでございまして、5万人ということでございますが、他にもいろいろ署名の活動ございますので、きちっとお伝えをしてまいりたいと思っております。



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