7.組織再編案について
つぎに組織再編案についてお尋ねいたします。
組織は時代と共に再編すべきであり、職員がドキドキ、ワクワクするような新鮮さと同時に職員が働きやすく、県民サービスの向上が具体的に見えることが必要です。県職員として定数の削減のみでは組織が有効に働きません。現状を見れば職員の削減が先行しており18年には130人削減目標に。すでに県職員は、一般行政職員について見るなら、2003年から2006年までに300人削減する計画に対し、2005年度までに447人の削減が行われ、1999年以降、2004年までに約800人の削減数になるともいわれます。高村議員も指摘した福祉職場の専門職の不足により県民への施策の後退が心配されます。11月から小海町役場内に「南佐久ふるさと応援ステーション」が開設される予定ですが、掲げている業務が、少ない配置人数で実行できるのかという声も聞いています。今回の組織再編案による県職員の削減により、県民への施策の後退につながらないのか知事見解を求めるものであります。
また最も胸をワクワクさせて取り組んでおられる経営戦略局長に職員のこれらの実態について、どう掌握されているのかお尋ねをいたします。
【答弁 田中知事】
それで、続いての財政改革推進プログラムの目標を上回って職員削減というようなお話でございましたが、昨日のテレビでは片山虎之助参院幹事長は現業以外は現地機関は労働生産性が低いので全部止めようというようなことを言って、私とは違うゼロベースな話かもしれません。ただ1点、公務員の給与とかあるいは手当てに関しても情報開示を徹底して国民の監視の中でよい意味で不要な手当ても改めるべきだとおっしゃってるので、是非これは私たちも今年度の私も出席した組合交渉というものはやはり県民の皆様に報道機関も含めて皆ご覧いただける形で討議をしたいと、これは県民の税金を扱うことに関してのことでありますので、そのように私は考えております。実は1日の日に三協精機製作所が日本電産サンキョーになりました。ここの巽泰造さんという社長が、この方はまさに取締役でなかった方が日本電産社長の永守重信さんが抜擢をしたわけでありまして、しかしそのことによってわずかな間に大変な高収益へと転換したわけです。私もう短く言いますが、この中で一言この方がおっしゃっていたので「利益やコストへの意識は商品やブランドを愛する力に比例する」っておっしゃっているんです。これはとても大事なことで、私たち職員も同様の思いを持つべきではないか、長野県であったり、あるいは県民であったりを愛する力と利益や、利益というのは県民サービスです、利益を上げる集団ではありませんから、県民にご満足いただけるということ、あるいはそれをよりコストを切り捨てるということじゃなくて、きちんとコストがかからない形でやるということがこれはまさに県民や長野県というブランドを愛することと比例すると思います。三協精機ではまさに「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」というのと一番大事なのは「情熱や熱意や誠意や執念だ」とおっしゃっているそうです。三協精機はリストラはしませんけれども、能力ではクビにしないが、そうした誠意や熱意やあるいは執念や情熱を持たない者には、怠け者には辞めていただくということを永守さんは常におっしゃっている。けれどもその中で出来て行くわけです。つまりやはり私どもの公務員という世界はこれはまさにつぶれもいたしませんし、クビにもなりません、であるならばなおのことやはりその甘えの上に立脚しないで、真の意味での長野県民や長野県というブランドを愛する気持ちでやっていくということが必要だと思っています。従いまして、今までの仕事をやっていたのでこのくらいの人数が必要だという従来の常識を一回取っ払うということで言えばこうした人員配置もある意味ではゼロベースで見る必要がある、今まで先ほどおっしゃった百数十名ということも今までの常識の中での積み上げの中でここはいらないというようなことであったかと思います。しかしながら私たちの農政部門というようなものはもっと抜本的に他の分野に振り向けることによって逆に農政が力強くなる、県が素晴らしくなるということがあると私は私見で思っておりますので、その意味では人員配置に関してもある意味ではゼロベースでもう一回組み立てるということによってその中で無駄な事業や無駄なサービスというものに、あるいは無駄な書類づくりや会議に職員が疲弊していたことを転換をさせてより県民にとってのサービスを充実させる総合愛情産業になることじゃないかと思います。是非この点はご理解をいただきたいと思っております。
【答弁 松林経営戦略局長】
お答えいたします。私は職員を削減することにワクワク・ドキドキしているわけではございません。あくまでこれは住民サービスにいかに充実させていくか、このためにワクワク・ドキドキすることはございます。今回の組織再編というのは再三申し上げておりますけれども、職員の削減ありきではございません。これはあくまで地域主権を目指して、地域の課題は地域で迅速に解決していくということで、現場にその分、例えば先ほど申し上げました南佐久の相談センターにおける相談員を増員したり、こういったところに現場に職員を手厚くしていくということでありまして、いわゆる職員の削減が最初にありきということではありませんので、その点はご理解をいただきたいと思います。当然その職員については知事からお答えがありましたとおり、総合愛情産業の担い手として問題解決に向けてパッション、ミッション、そしてアクションを起こす。こういった職員を養成していくのが一つの役割であると前提であると考えているところでございます。あと調整についてということでございますけれども、すでに組合の方に事前に協議もしてございます。この議会後にきちんと日程調整を行なうということで了解をしているところでございます。以上です。
私は、組織再編問題についてのお尋ねの中で、職員を削減することが目標でやっていないということは私も当然理解をしているわけであります。そこでお尋ねしたいのは、職員が今どういう気持ちでこれに取り組んでおられるのか、それを経営戦略局長は把握をしておられるのかということをお尋ねしているのであって、職員の心境が全くわかっておらないのではなかなかそういう力が発揮できないのではないかと、そこを明確にご答弁をいただきたいと思います。
県民にサービスを提供して、県民が喜んでいただく、このことが公務員の本当に大事な部分だと思うわけであります。それはそのとおりで、私も異論を挟むことはありません。そこで経営戦略局長にお尋ねしますが、職員から具体的な最も小さな単位で結構であります。個人的な部分でも結構でありますけれども、職員の削減、県民のためにこうやって職員を減らし、こうやって税金の無駄遣いはなくそういう提案を具体的にどれだけの職員から寄せられているのか、この点についてご答弁いただきます。
私は58億円の県税の未収があるとか、工期が入札が遅れているとか、大変な新たな認識のように言われていますけれども、こんな当たり前のことがここでようやく議論されるというのは残念でならないわけであります。それ以上に私は時間もありませんので申し上げたいと思いますが、本当に県民の気持ちを県政に生かしていく課題でいくつかあります。例えばこれは教育委員長、教育長職務代理者の両方の見解をお尋ねしたいんですが、例えば箕輪工業高校の存続を求める署名5万人が寄せられております。重く受け止めと言われております。真剣に受け止めるといわれています。どう対処されたのか、明確なご答弁をいただきたいと思います。また、この職員の意識の改革という点で私は職員にもっともっと具体的な提案を求めることが求められているのではないかと、例えば私本当に些細なことでありますけれども、この議場の後ろのドアを反対に開けるだけでも職員の苦労は軽減されると、わざわざ180度まわって職員がドアを開けて出てくる。あれを反対につければちょっと開ければ入れる、こういうことまで職員が提案できるようにすることを求めて私の質問を終わります。
【答弁 宮澤教育委員会委員長】
箕輪工業高校の単位制・多部制の問題ですけど、推進委員会の方へその声を十分届けて推進委員会の方で検討・審議していると思います。よろしくお願いします。
【答弁 松沢教育長職務代理者】
箕輪工業高校の存続を願う皆様の署名、それが教育委員会の方に提出されている、それをどのように受け止めるかとそのようなご質問かと思います。このことにつきましては署名をいただきまして、お届けいただいた皆様とお話し合いをさせていただいていますけども、それらにつきましては各推進委員会の方に署名の内容とそのことがあったということをきちっとお伝えいたしまして、審議に反映をすべきものがあれば反映するようにお願いをするということでございまして、5万人ということでございますが、他にもいろいろ署名の活動ございますので、きちっとお伝えをしてまいりたいと思っております。
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