3. まちづくり条例について
次に、街づくり条例について商工部長にうかがいます。
昨年2月議会で私は県下各地の大型店のルールなき出店に対し、既存商店を守るために商調法の活用など実効ある手立てを検討すべきと提案させていただきました。その後事態は進み、長野市への日本最大級ともいえるイオンの進出に対し、商店会連合会や商工会議所、住民の間から大きな反対の声がわきおこり長野市長はついに進出にノーの判断をくだしました。私ども日本共産党はシンポジウムを行って幅広い住民の皆さんとともに大型店の出店が地域社会にどのような影響を及ぼすのか共に考えながら反対運動を展開してきたところです。
大型店の歯止めない郊外出店が中心市街地を空洞化させ、さびれさせているもとで、何らかの規制が必要だという住民世論と運動に押されて、政府は街づくり三法の見直しをせざるを得なくなり、今国会に改定案を提案しました。
また福島県では全国初の店舗面積6000平方メートル以上の大型店の広域的な立地調整が出来る「商業街づくり条例」を制定したところです。
昨年12月議会で知事は「中心市街地に人をよびもどし、景観に配慮し、生活者の立場に立った、誰もが安心して暮らせる新しい街づくり条例の早期制定を検討します」と答弁されています。
そこで、商工部長に伺います。検討はどの程度すすんでいるのか。取り組み状況や検討内容、スケジュールなどをお聞かせ下さい。
ただいま部長の方からご答弁がありました。県としても関係課長も加えたり、またワーキンググループなどを作りながら検討していただいていると、全体的には国のまちづくり三法の行方を見ながら連関させつつ検討するということでございました。しかし、先ほど私も申し上げましたように、昨年の12月以降、即座に立ち上げていただいているとは思うわけですが、この検討経過の中で具体的には何が問題になっているのか、何が課題になっているのかという点についてお伺いをいたします。
併せて知事に伺います。
福島県の条例は大型店の出店に際し、県への事前届出や書類、資料の提出を義務付け、市町村や近隣自治体への説明会をさせつつ広範囲に意見を聞くこと、地域貢献計画も提出させ、まちづくりに支障を及ぼす恐れがあるときには知事が必要な措置を勧告でき、勧告に従わなければ工事着手を制限し、それでも従わなければ20万円以下の罰金に処すという強い内容を持ったものです。
長野県で制定する際には商業施設のみにとどまらず広く街づくりに役立つものにして欲しいと思いますし、商業関係者や市町村、住民の意見をよく聞いてぜひ実るようにして欲しいと思いますが如何でしょうか。
今知事の方からも、街づくり全体を商店街、大型店の問題だけに限らず対応していきたいというようなお話がありまして、その中で個別のモグラタタキにならないというようなお話もありました。そのこと自体は意味としてはわかるわけですが、しかし、この間の街壊しの一番の中心、幹を握っているのは何かといえば大型店のルールなき出店が大問題になってきたわけであります。街づくり三法の見直しはされつつありますし、また、長野市での中止もありますけれども、この見直しの中では大型店の需給調整禁止条項を持つ大店立地法については手をつけていないままでありますし、私の理解によりますと、今度の見直しの中では郊外型から中心市街地へ商店を呼び戻すというふうな中身が非常に色濃いということでありますので、そのへんの問題についての一定のルールがなければまた郊外から市街地へということで出店と撤退を繰り返すということがまた際限なく続けられるのではないかということが心配されますので、是非それらも含めて多面的なご検討をお願いしたいと思います。
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