2007年2月議会 3月1日 小林 伸陽
政治資金規正法の改正を求める意見書案の提案説明

政治資金規正法の改正を求める意見書案の提案説明をいたします。

 昨年は現職知事が贈収賄などで逮捕されるなど政治家とお金の不祥事が相次ぎ、今回は現職閣僚や政党の幹部にまで広がった国会議員の「事務所費」疑惑は国民の政治に対する不信と大きな怒りを巻き起こしています。
 いま国民が問題にしているのは、政治団体の「自分の主たる事務所」を家賃ゼロの国会議員会館に置いて、そこに数千万円ものお金を支出し、そのお金が何に使われたのかがまったく不明であり、こんなやり方が国会議員だから許されるとしたら、多くの国民がその解明と法の不備を指摘するのは当然です。
 いま与野党を問わず疑惑をもたれた国会議員は、みずから疑惑を明らかにすることが求められています。
 長野県議会では、この間、各会派、議員の努力によって政務調査費を1円まで領収書を添付して、県民から預かった税金の使い道を明らかにしています。
 このような公開度全国トップの県議会だからこそ、今回の国会議員の「事務所費」問題でも厳しい意見をあげることができることに誇りを感じている議員が多数を占めている長野県議会です。
 政治資金規正法の立法の趣旨は、政治活動の公明と公正を確保することにあります。
 領収書を添付する必要がない「事務所費」を悪用することは許されません、しかし、政治団体は帳簿への記録と領収書の添付を義務付けられています。不正がないというなら、国民がこれだけ大きな怒りと不信を広げているときに、みずから保管義務のある帳簿と、領収書を示して身の潔白を証明する事が政治家としての責任です。
 従って、まず、国会で徹底して疑惑の解明が求められますが、その上で、一刻も早く政治資金規正法の抜本的改正を求めて本意見書を提出します。 
 全国の県議会に先がけて政務調査費の全面公開を実現した長野県議会の名において満場一致での賛成を頂けることを確信して提案説明といたします。