今議会で提案された廃棄物条例案につきましては、代表質問、一般質問でこの新条例が廃棄物処理施設設置にあたり住民の意志をどれだけ反映させることが出来るかが焦点として取り上げられ、知事ならびに生活環境部長から見解が示されておりますが、改めてご答弁の到達もふまえ質問と提案をさせていただきますのでよろしくお願いします。
これまでの答弁で明らかになったのは、処理施設設置は建設事業者が合意形成手続きを踏んでいけば法を犯していない限りたとえ町村長が先頭に立って反対しても県は許可手続きをとるということでした。
長野県はこれまで住民の立場に立って住民同意という仕組みを作り強引な建設促進に歯止めをかけるための行政指導をしてきたわけですので、これでは条例の無い現時点よりも住民の立場が悪くなる条例ではないかとの県民の不安はますます大きくなるのではないでしょうか。
現在産廃施設建設が持ち上がり町を上げて反対している信濃町や飯縄町、立科町の皆さんからは住民合意を要しない条例が出来るのを待って業者は一挙に許可申請に向かうのではないか、そして施設は作られてしまうのではないかと不安と心配の声が上がっています。
条例で規制が厳しくなるから駆け込みの申請が相次ぐことは良くある現象ですが、条例が出来れば建設しやすくなるから待っているのではないかと危惧される状況が起きているんです。
つまり関係住民をはじめ県民はこの条例は処理事業者に有利になる条例ではないかと心配をしているわけであります。
建設反対でゆれている地域の住民にとっては住民合意、もしくは住民の合意形成のあり方が建設の可否に大きく左右するわけですからこの心配は当然のことであります。
知事はこの切実な心配にどう応えられるのでしょうか。
確かに住民同意を許可要件にしてはならないという法解説や国の指導もありますが、法の制約の中でも県民の立場に立って最大限の知恵を働かせて県民を守る県の姿勢を県民は求め、期待をしているのではないでしょうか。知事のご見解をお聞きします。
さて、先日長野県行政書士会の皆さんから同意書の必要性がなくなれば県外の大手産廃事業者がどんどん長野県での建設を目指してはいってくるのではないかという懸念のご意見を伺いました。
そこでお伺いしますが、県外の事業者が県外からの廃棄物を持ち込むことを促進する条例になってしまうのではないかという懸念に対し、どのようにお考えか。事業計画協議制度での事前協議の手続きを踏んでいれば県内事業者と何の隔ても無く県は許可をすることになるのでしょうか。生活環境部長に伺います。
産業廃棄物関連条例は現在全国で策定中も含め30余の都道府県が設置しています。
条例の内容は静岡県(千葉県)などの適正処理に関する条例から発生抑制、資源化を中心にすえた東京都(や埼玉県)の廃棄物条例と多岐にわたっています。
長野県では当二月県議会に改めて適正な処理の確保に関する新条例案が提案されたわけですが、発生抑制と資源化により廃棄物を作らないという基本的な視点が条例全体を貫いていた前条例案を、出たゴミを処理する手続き条例として性格を大きく変えての提案となったことは大変残念です。ごみ問題の根本的解決には発生抑制と資源化が不可欠だからです。
生活環境部長は答弁の中で発生抑制と資源化を条例案から外した理由について、廃棄物処理法に発生抑制も資源化も明記されており、事業者も国民もこの国の法律を守ってもらうので県が改めて条例化の必要は無く、又長野県廃棄物処理計画でも発生抑制を明記しているから条例化は必要ないと述べていますが、全国の条例のうち、発生抑制や資源化を盛り込んだ条例は半数近くに及んでいます。
循環型社会形成法は当然のこととして、又廃棄物処理法も発生抑制の理念の下に成り立っています。この国の法律の下に作られる条例はさらに県民の立場で充実、補完するために設置されるものであり、当然のこととして理念や目的は条例の中に生かされ県と事業者、県民によって共有されるべきものであります。
国の廃棄物対策も適正な処理という対処法では行き詰まり、幾多の取り組みを経て今日、発生抑制と資源化という循環型の社会システムの構築という到達点に立ったのです。この到達点に立ったそしてこの理念に貫かれた条例こそ今日求められているのではないでしょうか。
尚、処理計画に発生抑制と適正処理のための基本指針と目標値が定められているので条例は必要ないということですが、処理計画はあくまで行政の推進計画であり、法的拘束力を持つものではなく、当然のこととして条例にとってかわることは出来ません。
焼却、埋めたてを無くし施設に頼らない廃棄物対策でこそ不法投棄や施設建設での地域紛争の起きない環境づくりにも繋がるのではないでしょうか。
以上の点からもゴミ解決の根本的な取り組みとしての発生抑制と資源化の盛り込まれた条例は必要であり、とりわけ全国の水源地として豊かな自然環境の保全が求められている長野県こそその先頭に立つべきと考えますが知事のご所見を伺います。
村井知事:
廃棄物処理条例の施行にあたって、住民に不安がおありになるということについてお尋ねがございました。条例案の事業計画協議制度の施行をまっている事業者が多いとか、あるいは施行前の駆け込みが増えているとか、これは一概に想定できないことであります。たしかにこれまで住民同意を得られないために、許可申請を諦める事業者があったのですが、これはあくまで行政指導でありますから強制力にはおのずから限界があります。しかし、今回の制度は、条例に明確に位置付けられ、一定の拘束力を持つことから、この協議を行なわないで許可申請を行なうということはできません。これによりまして、事業者には説明責任をきちんと果たして、地域の合意形成を諮るということが強く求められているわけであります。仮に地域の合意が得られない場合があっても、県はその後の許可申請を受け付けることにはなりますけれども、そこに至るまでに、事業者には今まで以上にきめ細かな対応が求められておりまして、これは決して容易な手続きだとは考えておりません。県としては、地域の実情を踏まえ、法に基づく厳正な許可申請、そして監視システムを責任を持って行なうことで、県民の生活環境を守ってまいる決意であります。
次に、廃棄物条例案に発声抑制と資源化を盛り込むべきであるという趣旨のご質問を頂戴いたしました。今回の条例案では、条例に拠らなければ実施できない不適正処理を防止するための規制と、それから施設建設等にあたっての合意形成のための手続きを定めたわけであります。廃棄物の発生抑制や資源化の促進というのは、確かに重要な政策の一つではありますけれども、今回の条例案には廃棄物にかかる施策のすべてを織り込むというわけではありませんから、このような整備をしたわけです。発生抑制などにつきましては、廃棄物処理計画を基本に施策展開に努めております。県民や事業者などと共に、排出の抑制や分別の徹底など、できることから取り組んで参ります。また環境保全に関する懸念は、環境基本条例や水資源保全条例等におきまして、それぞれ定めているところでございます。
なお発生抑制や資源化を確実に進めるためには、生産から流通、廃棄までの製品のライフサイクル全体を見据えて、物流やコストの負担のありかたに関する全国レベルでの制度設計が不可欠であります。県としても、各種リサイクル法の改善要望をはじめとして、国へ発生抑制策の転換について働きかけを強めて参る決意であります。
白井生活環境部長:
県外からの廃棄物の流入増加の懸念についてのご質問でございます。産業廃棄物の移動については、国内においてのリサイクル施設が偏在していることや、廃棄物処理が経済活動の一環であることなどから、移動の制限は難しいと考えております。ちなみに本県におきましては、汚泥や焼却灰を処理するためのセメント工場などの大規模なリサイクル施設が県内には無い事などから、廃棄物の流出量が流入量を大きく上回っております。なお現在は県外産業廃棄物の適正処理を図ることを目的としまして、県内で最終処分をしようとする県外事業者に対しては、県との事前協議を指導しているところでございます。また処理施設の設置等の許可にあたっては、現在でも県内、県外の区別はございません。県としましては、その業者がどこの業者であるかに関わらず、申請を受け付け、そのうえでその地域の生活環境に支障を及ぼさない計画であるかどうか、それがまた可能な事業者であるかどうか、そういったことにつきまして、厳正に審査しているところでございます。
次に廃棄物についてですが、さきほど村井知事はこの住民同意というのは一定の限界があると申されましたけれど、でも住民同意が果たしている役割は大変大きいんですよね。行政書士さんのみなさんのご心配をさきほどご紹介いたしましたけれど、そこには根拠がひとつあるんです。これまでも行政書士のみなさんには、県外の事業者のみなさんから、長野県内に処理施設を作りたいがという問い合わせが何件もあったそうですが、長野県は住民合意が必要ですと、こういわれると諦めたいうことなんです。実際にそういう体験をされている方たちの指摘というのは、わたしは大変重要かと思います。県外の大手は、手続きさえ踏めばよいというところが多いから、やはり歯止めは必要。現在ある住民同意はたいへん大きな役割を果たしているから守ってくださいという、これが行政書士会のみなさんのご意見なんですよ。わたしはこのご意見をお聞きして、あらためてこの住民同意をはずしてはならないという思いを強くいたしました。
さて、国から、要するに住民同意ではなくて、明確な手続きに切り替えよという指導にもかかわらず、全国でも県のまとめで20都道府県以上が、環境保全協定の義務付けでなど、実質的な同意を義務付けておられます。あらためて、わたしは住民同意を位置付けるべきと思いますが、いかがか、再度お伺いしたいと思います。
また、住民同意も先ほどトラブルを起こすということもあったというお話がありましたけれども、これは処理要領の中で、県の指導を徹底すれば解決できる問題だと思うんです。それよりも今議会でもっとも懸念されているのが、大多数のそれも地方自治体の責任者が反対しても住民同意をなくすことによって結果的には作られてしまうシステムを条例として作るという、これが問題なんですよ。これは自分達の地域作りをどうするのか、町づくりをどうするのか、住民や首長が選択できないという状況を生み出すということなんです。つまり選択権を奪う事になるのではないでしょうか。改めて、この点については知事にお伺いしたいと思いますし、それから県外産業廃棄物にかかる事前協議ですけれどもこれはさきほど生活環境部長がおっしゃったように、最終処分場だけに当てはまる中身でありますし、事前協議では号令同様の一般的な取り決めでのチェックのみであり、それも問題があったときは協議内容の変更指導をできる、違反のときは勧告と公表ができる、この程度にとどまっているところであります。一旦作られてしまえば県としてはそこまでしかできないという、このことを併せて申し上げまして、2回目の質問を終わります。
村井知事:
住民の合意といいましょうか、住民の意志というものは、大事なことはわたくし全然否定をしておりません。それは当たりまえのことであります。
それからまた、住民の意志によって選ばれた市町村長など、そのいわゆる基礎自治体の長の意向が重視されるべきことは、これはもうわたしは終始一貫して基礎自治体たる市町村というのはその意志をもっとも尊重されるべきものだと、いろんな場面で繰り返し繰り返し申しておりまして、そのような意志が無視されるべきだなんてことは、私はこれっぽっちも言っておりません。
大事なことは、その一点だけに、たとえば、住民同意があれば廃棄物処理場は作ってよろしいというようなことにいたしました場合には、住民同意とりましたといってこられたら、こちらはもうそれだけで許可せざるを得ないという、きわめて機械的な話になりかねないんですね。そこで何を申し上げているかと言えば、わたくしは知事としての許可権限に基づくきちんとした法にもとづく審査というものを逃げる気は無いということを申し上げているのでございます。そのときの住民同意は、いいですか、住民同意があるからわたしはもう認めます、そんなことを私は言うつもりはないということを申し上げているんです。
それに加えて、住民同意というものは、しばしば一部の有力者が、住民を自分は代表しているというようなことを自ら称して、同意書を出して、それが有効である無効であると、さんざん裁判などでも問題になった例もありまして、非常に不安定があるわけであります。さような意味でわたくしは県の責任というものをきっちり認識した上で、もう一度申し上げますけれども、事業者と住民との間で、きちんとした説明責任を、なんといいましょうか、説明責任をきちんと果たしていく、そして住民との間できっちり対話をして、そしてそれが一体どういう条件のもとで、受け入れられるのか受け入れられないのか、いろいろやってみてもらって、その上で最終的には県として責任を持って判断する。その際に、簡単に住民同意というのを同意者の条件にするようなことはひじょうに危険だというところで、このような提案を申し上げているわけであります。同じことは、首長についても言えることでありまして、首長が同意していれば、首長が同意していなければ、一切だめだとそんなことを言うつもりはないということであります。
再質問
今知事は、住民同意のいかんで判断はできないとはっきりおっしゃったわけですが、わたしは事前審査を抜きに、住民同意だけを前面に掲げて対応しろと言っているわけじゃないんですよ。もうこれは、処理容量によっても、十分事前審査というのも今までやられていますし、条例の中でもこれは必要だとは思います。しかし、いろいろな審査を重ねてきて意見も聞いて、市町村長の判断もこれは作ってはならないと思うというこの判断に達したときに、これが業者のみなさんとのそこが整合性がとれない、業者はあくまで作っていただくということになった場合に、そのときに、住民同意というのが効力を発するのですよ。ですからこの住民同意をはずすということは、最後の切り札を無くすということでわたしはこの住民同意の必要性を求めさせていただいたわけでございます。この点については、いかがでしょうか。さきほど知事がおっしゃったこととちょっとわたしの求めていたことと違うかと思いますが、再度ご答弁いただきたいと思います。質問を終わります。
村井知事:
廃棄物条例の案をお示ししてございます。これのご審議は、委員会などでいろいろ細部にわたっても十分なご議論をいただかなければいけないことでございますが、この場で私は、そのような議員各位のご判断になんといいましょうか、決定的な影響を及ぼすようなことをいろいろ申し上げることは、かえって議論を混乱させる怖れがあると思いますから、避けたいと思いますが、そのことを申し上げました上で、私共がこのような提案を申し上げましたのは、例えば住民とはどういう範囲を意味するのか、というようなことでも、いろんな議論があるわけであります。それから同意というものは、どういう形態で表せるものかということもまたいろんな議論があるわけであります。最後のところは、許可という法律的な行為にかかる問題ですから、最後のところは厳密な条件を整えた者は一定の処遇が求められる、裁判の上でもそれが維持されるようなものでなければ行政長としては処分ができないわけでありまして、そういう意味合いで、厳密な決定の結論を出していくためには、住民同意を条件とするというような選択はできない。それはかえって安易なことになるのではないかということで、今度は案を出してご議論・ご議運を十分に頂戴したいというふうに思う次第であります。
この件については先日の一般質問で森田県議も県の姿勢を質されましたが、私ども県議団に対しても教育現場からの復活を求める要望もいただいたこともあり、改めてご答弁をふまえての質問をさせていただきます。
さて毛利栄子県議が代表質問で20年度から廃止される県単事業についてその真意を質しましたが、廃止にされるそのひとつが学校給食への米粉パン普及事業であります。
給食への米粉パン普及で米の消費拡大や地産地消を図る事業として、H18年から20年度にわたり実施されることになっていました。
H18年度は39市町村の199校、実施率は33%、H19年度は45市町村の245校、41%と年々導入する学校が増えていた矢先に、それも約束は20年度までなのに途中で打ち切るなんてどういうことかと突然の補助の打ち切りに対し学校現場や父母から遺憾の声が上がるのも当然です。
農政部長は代表質問での食育に関する答弁では学校給食での地産地消の必要性と日本型食生活の重要性を強調されていました。
そうであれば、約束の三年間はきっちり県としての責任を果たし、この成果をさらに前進させるべく支援を拡大の方向で取り組むことこそ必要ではないでしょうか。廃止は部長のお考えと逆行することになりませんか。
改めて説明を求めます。
白石農政部長:
学校給食への米粉パンの導入事業を継続すべきではないかというおたずねでございます。2月29日の森田議員への質問にお答えしましたとおり、米粉パンの導入につきましては、18年度から学校給食に導入するきっかけとするため支援をスタートしたところでございますが、学校給食への導入実績が県内小中学校の約4割まで大幅に拡大したことや、地元産の米を米粉に加工し、地域でバン製造できるルート、こういったものも構築されたことから、一定の成果が得られたと考えており、厳しい財政状況を踏まえまして、動機付けとしての支援事業を廃止することといたしました。
今後は、引き続き県内の米粉の供給体勢の整備と、製パン業者の技術向上への取り組みの支援や、米粉パンに関する学校栄養職員への情報提供を行いまして、学校給食へのよりいっそうの普及につとめ、地産地消の取り組みを推進してまいりたいというふうに考えております。
米粉パンにつきましては、補助制度を創設したから学校での導入が進んだのではないでしょうか。4割の学校で実施したから、もう事業の目的は果たされたというのは、わたしはあまりに中途半端で説得力をもち得ないと思うんです。約束の20年度は継続をして、さらなる普及に努め、そしてその後は事業効果も見まして、どう発展させたらよいのか、これを検討の上対応を進めていくべきであるというふうに思っております。いくら財政難といえ、削るターゲットを子ども達の給食に求めたという事は、私は納得ができません。再検討を強く申し上げておきます。
県の高齢者プランでは宅老所など小規模施設を地域ケアの拠点として位置づけております。
しかし、NPO等もともと資本力の弱い事業所は介護保険事業を取り入れても運営は困難を伴い介護職員の善意によって支えられているというのが現状であります。
私は先日宅老所の所長さんからお話を聞く機会がありましたのでご紹介します。
小規模事業所は一人ひとりの方をきめ細かく見て差し上げることが出来るんですよ。介護というのはその人の人生を一緒に生きてあげるということです。認知症のおじいちゃんもきちんと向き合っていると良くなるんですよ。
こういう一人、一人を大事にする介護はスタッフも多くいるんですよ。
良い介護をしてあげたい、そのための努力や、その仕事の価値が認められる介護報酬や行政の支援が今本当に必要なんです。その豊かな介護現場を作り上げることが福祉への若者たちの心を開くことに繋がるんですよ。と自殺願望の統合失調症の女性がこの介護現場でお手伝いをする中で生きる希望と自身を取り戻した経験もふまえてお話くださいました。
私は知事にはこのような介護の現場でがんばっている介護職員が自身と誇りを持って仕事を続けていくことの出来る生活保障のための介護報酬を一刻も早く改定するよう改めて国に要請をしていただきたいと思いますし、第四期高齢者プランの策定に当たってはこれらの声を活かして運営補助も含めた支援のあり方を是非ご検討いただきたいと思いますが、社会部長にお聞きします。
藤巻社会部長:
介護保険法の安定的な運営が実現できますように、介護職員の処遇改善について国に要請してほしいというご質問でございますが、ご指摘のように、介護サービス分野におきます職員の労働環境を改善するためには、他の分野における労使間の給与水準あるいは地域の給与水準、そういったものを踏まえまして適切な給与水準を確保することが必要だというふうに思っておりますが、これに対してはやや低い水準にあるというふうに認識しております。
昨年8月に国が策定いたしました、福祉人材確保指針というものがございますが、これにおきましても、適切な水準の介護報酬を設定するということが求められているところでございます。そこで、知事の方から昨年の10月に、江川厚生労働事務次官に対しまして、すぐれた人材の確保、それから職場における定着が図られるような介護報酬の引き上げ、そういったことを要望しておりますし、また昨年11月には、関東知事会を通じまして、現行の報酬制度について職員の資格や経験年数などに配慮した体系に見直すように要望しているところでございます。
県といたしましては、平成20年度に検討されることになっております介護報酬の改定の動向を注視いたしまして、必要に応じまして報酬の引き上げ、それから適正な人件費の配分、そういったことができる仕組みにつきまして国に要望してまいりたいと思っております。以上です。