概算要求基準(国の予算編成に際して各省庁が毎年8月末日までに財務大臣に提出する次の会計年度の歳出等の見積書類)に示された生活保護の見直しの撤回を求める意見書案について提案説明を行います。
憲法25条に、全ての国民は、健康で文化的な最低限の生活を営む権利を有すると明記されております。
日本では、生活保護は最後のセーフティネット(万一の事態に備える社会的な措置や仕組み)として重要な役割を果たしております。
一部不正受給とされるものが大きく報道され、不正受給でないケースについても不正受給があるかのような報道があったり、小宮山厚生労働大臣が扶養義務は保護要件ではないのに、扶養義務の強化について発言するなど保護申請が抑制されるのでは等、懸念されます。
こうした中、政府は、2013年度予算の概算要求基準において、社会保障分野についても、聖域視することなく、生活保護費の見直しをはじめ最大限の効率化を図るとしています。
生活保護は、最後のセーフティネットです。今月26日の厚生労働省の発表によると、本年6月時点で全国の生活保護受給者は211万人を超えています。
世帯主別にみると高齢者が43%と最も多く、次いで、障害者や病気を抱える傷病者が19%とつづきます。雇用や年金制度等の 改善がなされないまま予算だけが削減されることがあってはなりません。
生活保護基準は介護保険料の減免や非課税、基礎年金、就学助成金利用の基準となっております。基準が引き下げられれば全てに 影響いたします。
繰り返しますが、この意見書の中身は、政府に対し、国民の最低限の生活を保障するため、概算要求基準に示された生活保護の見直しを撤回するよう強く求める意見書案であります。
議員各位のご賛同をお願いし提案説明といたします。