<両角議員>
日本共産党県議団の両角友成です。私は発言通告に沿って一般 質問を行います。初めの質問事項は、人事委員会の業務についてであります。広辞苑では、都道府県・政令指定都市及び人口15万以上の市と特別区で公平委員会を置かない市が、条例によって設置する人事行政機関とありますし、公平委員会は、人事委員会を置かない地方公共団体が条例によって設置する人事機関とあります。
長野県のホームページ上では、職員の採用試験・職員の給与・ 勤務時間等の勤務条件に関する調査・研究など・職員に対する 公平審査事務、とあります。
特に、公平審査事務については、どんな事例があり、裁決を下すのに平均どのくらいの期間を要しているのかも含め、仕事内容を説明して下さい。人事委員会委員長に伺います。
<人事委員会委員長>
両角県議さんのご質問にお答えいたします。
人事委員会の業務についてのお尋ねでございますが、人事委員会は知事・教育委員会などの任命権者から独立した中立的かつ専門的な人事機関として、職員の給与その他勤務条件に関する勧告、県職員の採用試験、不利益処分に関する不服申し立ての公平審査などの業務を行い、任命権者の人事権の行使をチェックする役割を果たしております。
現在公平審査につきましては、審査中の案件は不利益処分に関する不服申し立て4件でございます。この内訳は懲戒処分に関するものが2件、分限処分に関するものが2件となっております。
不服申し立てから裁決までの処理期間につきましては、最近10年間の裁決した事案で見ますと、約1年から2年7ヶ月までと、議案によってさまざまでございまして、平均では1年8ヶ月となっています。
<両角議員>
再質問いたします。
人事委員会に対し、2011年(H23)1月7日審査請求が提出された事案です。概要は、「教育委員会の懲戒処分一覧」H22年4月1日以降現在のものを見ますと、2010年(H22)3月6日、当時51歳の教諭が、送別会で宿泊した山梨県のホテルをチェックアウトし自家用車で駐車場を出たところ、取り締まり中の警察官から、同乗者である教諭のシートベルト未着用を告げられ、その際の検査で呼気1リットルにつき0.2mgのアルコールが 検出され、酒気帯び運転で検挙され、そのためH22同年11月18日に免職になったものです。
検出アルコール量は、0.20ミリグラムであり基準の、0.15ミリグラムを0.05ミリグラム超えており飲酒後10時間半ほど経過したとは言え、違反は違反であり、飲酒については痛ましい事故の発生もありきびしい眼が向けられて当然であります。が、このような事例を 処分をする刑事処分には、罰金刑・不起訴猶予・不起訴があります。この事案の検察庁の処分決定は不起訴処分。すなわち、「犯罪事実そのものがない。」というものでした。したがって、30万円以上50万円以下の罰金も徴収されていません。担当弁護士の話でも、検察庁の見解は「故意」でないから不起訴だと結論付けたと言われました。
当時、大学1年・高校2年・中学3年の子供さんを抱え、免職、退職金もなく、教員免許も返納、11月給与も一部返金。そんな中一番つらくショックだったのは破廉恥な事件でも、セクハラでもないのに「名前を出され、犯罪者」このことは、経済的なこと以上につらかったと話されました。
復職を願い今も正規の職業には付いていません。この3年間に約86000名に及ぶ署名が、昨年9月7日には保護者代表が要請書をそれぞれ人事委員会に提出している事実もあります。しかし、審査請求からの今日までの2年、不起訴から3年はあまりにも長いのではないでしょうか。早期に判断するべきと思いますが如何でしょうか。
ちなみに、他県、山梨県の、酒気帯び運転で類似の案件では、6ヶ月の停職で職場復帰しています。
本件の2年2か月間の長きにわたっている経過と、それに対する、見解を人事委員会委員長にお伺いいたします。
<人事委員会委員長>
不利益処分に関する不服申し立てにつきましては、迅速な審査が求められていることは重々承知をいたしております。本委員会におきましても、これまでも迅速な審査に努めてまいったところです。
一方、公平性や申し立て人の権利・利益を守るため、裁判所の手続きに準じて、当事者に対して審理に参加する権利と機会を十分に与え、審理手続きを適正かつ公平に行うことが不可欠でございます。そのために案件によりましては、証人尋問など口頭審理が多数回行われる場合は一定の審査期間が必要になってくるわけです。
ご質問の案件につきましては、当事者の主張などを記載した書面でのやり取りのあと、審理の進め方や争点整理について事前に協議する準備手続きを行ったうえで、当事者からの求めによりまして5回に及ぶ口頭審理が公開により行われてきたところです。
口頭審理のなかでは申立人及び処分者の主張を述べる口頭陳述を行った上で、5名の証人に対する証人尋問、本人に対する当事者尋問および最終陳述が双方から行われてきたものであります。
現在早期の裁決に向けて、今までの審理のなかで明らかになった当事者の主張、証拠を慎重に審査・検討しているところであります。
<両角議員>
この案件、当事者の教諭からは、私は今「死にたいほど苦しい」と訴えられたことを、この場にて紹介し次の質問事項に移ります。
<両角議員>
廃棄物の適正な処理の確保に関する条例についてです。この条例、2009年(H21年)3月1日施行ですから、ちょうど本日4年が経過したことになります。
条例制定前は、産業廃棄物処理施設等の許可申請に先立ち、事務処理要領に基づく行政指導として「地元の住民等の意向を示す書類」「いわゆる同意書」の添付を求めていました。
しかし、地元の合意は、廃棄物処理法における許可要件でないことに加え、その有効性をめぐるトラブルが発生するなど、さまざまな問題点、たとえば、法の要件でないとする同意書を事業者に求めた行政が、いくつかの裁判で敗訴。同意書の取得の過程が明確でなく、たとえば区長の判断で多くの区民が知らないまま同意がされたなど、同意書の正当性が問題視されました。同意を取得する範囲が明確でなかった。
そのため、従来の「同意書」に代えて、条例を制定その31条には「事業計画協議制度」を設け対象となる地元の範囲を明確にした上で、開かれた場において地元住民がコミュニケーションを進めていく過程を定め、合意形成過程の透明化を図ることとし制定されたものですが、制定時、この議場で「反対討論」条例に「付帯決議」そして、「最後のとりでを削っていいのかの」論があったことも当時の議事録から見て取れます。
あれから4年、困難事例はなくなっていないのではないか、そのあたりまず現状を、環境部長に伺います。
<環境部長>
廃棄物条例の手続きにおけます困難事例の状況についてのお尋ねでございます。
お話ありましたように平成21年の3月に廃棄物条例が施行されておりますのでちょうど丸4年でございますが、これまで条例に基づきまして65件の事業計画協議が行われております。
このうち協議が終了したものが28件ある一方で、住民の理解が得られないなどの理由によって協議が途中で事業者が計画を断念したものが9件あります。
また、協議中のものが28件ありますが、このうち手続きの開始から2年以上経過しているものも8件ありまして、こうした事例では事業者の準備不足によるケースとか、住民との合意形成が困難となっているケースなどがあります。
住民との合意形成が困難となっているケースでは、住民に対しては県政出前講座などの機会に条例の趣旨を説明いたしまして生活環境保全上の観点から具体的な意見を提出するようお願いしているところです。一方事業者に対しては住民からの意見に出来る限り真摯に対応し、事業計画をより良いものにすることにより住民との良好な関係の構築に努めるよう指導をしているところです。
<両角議員>
再質問をいたします。
私の地元の中信地区を見ても、松本市「中山」・今井神林・安曇野市小倉などがあげられます。このうち今井・神林の「公害対策連絡協議会」長い活動の中で、今年1月18日に協議会委員約35名の方々が県庁を訪れ、知事あて、環境部長対応で、当該業者が平成9年9月9日に締結した公害防止協定での「10年以内に移転すべく努力する」旨の約束を守らず、しかも逆に事業の拡大計画を県に提出したことに対する、地元住民の怒りの声を届ける行動でした。
沢山の地元の願いが詰まった、署名簿を提出しながら理路整然と訴えられましたが、そのやり取りの中で、当時の松本市長有賀正さん立会いの元、今井・神林の公害対策委員会、開発委員会と、当該業者の交わした「公害防止協定書」が効力がないとの県の見解が示されるなど、首を傾げたくなる内容でした。県は住民の皆さんに責任を負う立場だが他方業者からの提出書類を審査する立場にもある。
今の法の下では、多くの署名を集め県にモノ申す。その、最終カードを切ってきたような気もいたします。今問題にしている条例内に当該業者と住民合意が必要「地元住民等の意向を示す書類」いわゆる「同意書」が必要とあらば、今回のように一方的に業者が県に対し、事業拡大計画書を出すことはなかったのでは、ないでしょうか。
もう一例。今月2月20日付県内中信地域の地方紙「市民タイムス」の記事によると「安曇野市三郷の産業廃棄物施設稼働問題」「住民が市に告発要求」。
安曇野市三郷小倉の廃棄物処理業・当該業者の処理施設の稼働に反対する地域住民でつくる2団体が19日同社が県に虚偽の資料を提出し、処理場を囲う「防音壁」の安全性を偽っていた疑いがあるとし、安曇野市に対して、同社を廃棄物処理法違反容疑で告発するよう求める要求書を提出。市が告発しない場合は住民団体が同社を訴えることを検討。
とあります。このような、問題案件でも住民合意「事業変更拡大」等についても「住民合意」「同意書」が必要と条例にあれば、縛りがあればと考えます。
扉が倒れる、事故で死者まで出している「防音壁」県は「震度5相当」まで耐えられるというが、地元の皆さんの「独自の調査では、十分な強度はなく、倒壊の恐れがある」としています。繰り返しになりますが、当該業者が、事業内容の変更、拡大等についての「住民合意」の縛りがあればこのような事態は現在、招いていないと考えますが、県当局の見解、条例の一部改正も含め、どうゆう方向性をお持ちか、知事にお伺いをいたします。
<阿部知事>
廃棄物処理条例における同意書の添付の義務付けについてのご質問でございます。
両角議員のご質問のなかにもありました通り、同意書の添付についてはこれまで様々なトラブル、課題があったわけです。また、同意書がないということだけで不許可とすることはなかなか困難ということで複数の裁判例においても行政側が負けてきているという経過があります。
そういうなかで、この廃棄物条例においては同意書に替えてこの事業計画協議制度を創設したわけです。同意書は、非常にある意味で分かりやすいといえば分かりやすいわけですが、同意書の課題を乗り越えてさらに進化させたのが今回私どもが採っている事業計画協議制度だと考えています。
地元の意思を決して軽視しているわけではないわけでして、住民と事業者が説明会等の開かれた場で十分コミュニケーションを行ってもらう、合意形成過程の透明化を図ると。より実質的な合意形成を図っていくものと考えております。
事業者がこの手続きの中で住民意見も踏まえてより高度な公害防止対策を行うといったケースなど、事業計画が住民とのコミュニケーションのなかで改善されていくという例もあるわけでして、この制度について住民の意向が反映されているものと考えています。同意書自体については様々な課題があったわけですので、今の時点で同意書を復活させるとまた同じような形になりかねないと考えています。
<両角議員>
住民の皆さんそれぞれ、生活のため仕事をしながら間違いは間違いだと正したいと取り組んでおられます。県の今後の対応を見させていただき、今回はこの程度とし、頃を見て再度質問させていただきますと申し上げ、次の質問項目に移ります。
<両角議員>
県が自然エネルギー普及に向け、国に規制緩和や財政支援を求めた総合特区申請が認められなかった、の記事が信濃毎日新聞2月16日付で報道されました。
県は、長野県の特色ある各産業をいかし、自然エネルギーと連携、第一次、第二次、第三次産業すべてと連携する。国産エネルギーに切り替えて地域でお金を回す。最後には「自然エネルギーは地域住民のもの条例制定化」という哲学を担保する仕組みまでも想像し、今回の総合特区構想に手をあげたことと推察いたします。しかし、結果は、選考外。肥料として利用することで処理費を抑えようとした木質バイオマス発電所から発生する焼却灰は産業廃棄物になってしまう可能性が大に。
今回の特区構想一次で駒ケ根市や飯山市など県内6市町村と信大工学部が小水力発電に伴う水利権許可手続きの簡素化を申請したが、指定されておらず、県内の指定実績はないとのことですが、このことに対する知事の見解と、今後の取り組み方針を伺います。
<阿部知事>
地域活性化総合特区申請の結果についてのご質問でございます。
自然エネルギービジネスの創出を促す取り組みということで、県有施設の屋根貸し事業、木質バイオマス、熱エネルギー事業など、全国のモデルとなるという形で特区申請させていただいたわけですが、今回一次評価、二次評価の結果を経て、ヒアリング対象団体というところまでいったわけですが、残念ながら最終的な評価の結果指定対象とはならなかったわけです。関係のみなさんといっしょになって、この規制改革、規制緩和を議論して積み上げてきたということは今後につながる部分もあると思っております。
総合特区で用意されている利子補給といった特例措置は今回残念ながら活用できないわけですが、国あるいは県の既存の融資制度の活用あるいは国で現在検討中の再生可能エネルギー等に対する投資促進ファンドといった、新しい仕組みもあります。
こうしたものの活用についても積極的に検討して、申請で提案した事業の実現にとりくんでいきたいと考えています。事業の成果を活かして県内全域、自然エネルギーの先進県といわれるように引きつづき取り組んでいきたいと考えております。
<両角議員>
再質問いたします。
昨年11月議会の折。わが会派の藤岡議員より質問いたしました、信州F・POWERプロジェクトに関した質問を私の方からもさせていただきます。
?一つの問題点として、固定買い取り価格が間伐材など未利用材を焼却して発電すると1キロワット当たり32円、一般木材24円、建設廃材は13円に、隣のプレカット工場から出された端材は未利用材と考えるがそれが通らない。この施設が20年で立ち行かないではこれも問題。もう一つは、施設があまりにも大きく県が材の確保に奔走するようではいかがかとも思われます。
担当の予算説明のおり、長野県内は5つの川の流れ流域で成り立っているとの話がありました。であるならば、一箇所に巨大な発電施設を建設するのではなく5つの流域にその地域にあった、マッチした、木質バイオマスの施設を造るのが一番自然であり長期的展望も生まれるのではと考えますがいかがでしょうか。
買い取り価格20年でこの事業終わりではいけない。前回も質問いたしましたが、松食いにより枯れてしまう前に、これを防ぎながら、生きた赤松材の活用のためにも、五流域で無理なく長期間操業できる木質バイオマスの計画に変更していただきたいがいかがでしょうか。
?学校等公共施設へのまきストーブ、ペレットボイラー、普及のためにも5流域で総合的に行うべきと提案いたしますがいかがでしょうか。林務部長に伺います。
<林務部長>
私に2点ご質問をいただきました。
?1点目です。木質バイオマス施設を県内五流域に設置するべきではないかというお尋ねです。今回信州F・POWERプロジェクトでは、設置する発電施設の特徴は、これは木材をただ単に燃やすのではなく、まず製材工場で利用しその端材を燃料として活用するということであり、他の流域のモデルとなる施設であると考えております。
一方で県内民有林の資源量、これは1年間に増加する資源量だけでも185万立方メートルと十分にあるとともに、全県に広く分布しているため木質バイオマス利用をはじめ、様々な木材需要に対応することが可能と考えております。こうしたなか、木質バイオマス発電施設の建設に当たりましては、地域の森林資源の状況、原木の安定確保の見通し、送電施設の接続など十分に検討する必要がございます。こうした条件が整えば、県下のその他の地域においても木質バイオマス発電施設の立地は可能であると考えております。
?次に、赤松の活用、公共施設等へのまきストーブ、木質ボイラー等の普及促進についてのお尋ねですが、赤松については従来十分に利用されてこなかったところですが、今回の信州F・POWERプロジェクトでは、良質材については製材施設でフロア材として加工・利用し、製材に向かない材や端材については隣接する発電施設の燃料として積極的に活用する計画です。また、松くい虫被害材につきましても、現地でチップ化して未被害地への感染防止を徹底したうえで、発電用に活用する予定です。
公共施設等へのまきストーブの普及につきましては、里山の間伐材等を地域ぐるみで活用するモデルをつくるなど、環境部とも連携しながら取り組んでまいります。
ペレットストーブについては、小学校をはじめとする公共施設等に1366台の導入が進んでいるところです。今後は県産材利用をいっそう促進するため、木質ボイラーの普及につきましても力点をおいて取り組んでまいります。
<両角議員>
大企業は、原発の再稼働に期待を寄せながら、他方既に、風力発電、地熱発電、波動発電等技術開発に奔走していると聞いています。地熱発電の分野では既に世界の7割は日本が握っていると言われています。
将来有望な自然エネルギーの分野で、長野県内企業の全国に誇れる高い技術力を生かした産業を進める事は、経済対策や雇用創出にもつながると考えます。県は効率のよい発電システムの開発を積極的に支援していただきたい。とりわけ高度な製造技術が必要とされる風力発電は有望と考えます。この場で、これに類する質問を繰り返していますが県民の眼に見える速度でお願いをしたいがいかがでしょうか。商工労働部長に伺います。
<商工労働部長>
効率の良い発電施設の開発、とりわけ風力発電への支援についてのご質問です。
県では自然エネルギー分野を有力な成長産業分野と位置付けておりまして、機械・機器システムの研究開発を支援しているところです。
風力発電や風力発電の機器システムについてはすでに多くの国内外のメーカーが様々な機器システムを製造販売しているところですが、これらの既存の機器に対しまして性能や価格等において優位性を有するものを県内企業が研究開発し事業化することはものづくり産業の発展に大きく寄与するものと考えております。議員ご指摘の風力発電につきましては、景観、自然環境や渡り鳥などの生態系の影響に配慮するなど、県内の立地については慎重な対応が必要だと考えております。
しかしながら、風力発電そのものは効率的な発電源となりうることから世界的な市場拡大が期待されております。風力発電につきましては、軸受、増速機、発電機あるいは変圧機など、多くの部品装置で構成されておりましてさらなる高効率化低コスト化などのためには、県内の超精密技術等の優れた技術等が参入できる分野が相当あるものと認識しております。
県では自然エネルギーに関する新たな機器システムの研究開発に取り組む県内企業の技術支援によって、例えば県テクノ財団による技術の探索活用、産学官連携による研究開発の企画実施などの支援、工業技術総合センターによる研究開発に必ずしも慣れていない企業に対する企画の段階から施策に至るまでの一貫した技術支援などに取り組んでいるところです。
今後も自然エネルギー分野への進出に意欲的な企業のニーズに的確に対応して新技術新製品の研究開発活動の活性化を図りまして、広く自然エネルギー産業の集積促進に取り組んでまいりたいと考えております。
<両角議員>
当定例会初日、企業局長の予算提案説明の中で、何回か自然エネルギー分野で中心的に取り組むとの決意とも思われる発言がありました。当初予算に新たに計上された新規に7300万円、2か所を加えると企業局全体では10万キロワット強、県内80万世帯のうち14%に当たる11万世帯を賄える。日本国全体で年間20兆円にも及ぶ資金を持ってエネルギーを買い取っていると言われる現状を考えたと国産のエネルギー確保は国策ともいえます。
こんなことを基に考えるとき企業局には県内自然エネルギーを推進する核になっていただきたい。
今一つ、企業局が本年1月から実施している固定価格買い取り 制度で得られる利益について、その一部を県の自然エネルギー政策の支援に充てるとのことであるが、そのどのような内容か、また、核になっていただきたい企業局が、水力及び他の自然エネルギーを活用した新規開発の可能性についてどのような 展望を持っておられるか、企業局長に伺います。
<企業局長>
自然エネルギー分野における企業局の取り組みについてのお尋ねです。
議員ご指摘の通り、奥木曽、大鹿第2、小渋第3の既設3発電所につきまして、全国に先駆けて本年1月から固定価格買取制度に移行することができました。今回の移行は手続きの変更により増収が図られるもので、その利益は固定価格買取制度の趣旨に沿い、電気事業の経営基盤の強化に充てるほか、その一部を県のエネルギー政策の支援に充てるなど、有効に活用してまいりたいと考えております。
支援の内容ですが、今回固定価格買取制度に移行することにより得られる増収分概ね15億円程度を見込んでおりますが、そのうち5億円を平成26年度から県の一般会計に繰り出しをしてまいりたいと考えております。なお、具体的な繰り出し方法等につきましては、今後関係部局と十分調整を進めてまいります。
次に、新規開発についてのお尋ねですが、水力発電については開発候補地におけるより詳細な実現性の検討を進めるとともに、水力以外の自然エネルギーについても情報の収集、さらには本県における実現可能性等についても研究を進めてまいりたいと考えております。
いずれにしましても、企業局に対する大きな期待に応えるため、自然エネルギー普及拡大への取り組みを一層積極的に進めてまいりたいと考えております。
<両角議員>
原子力発電所再稼働に賛成な人も反対な人もスーパーに行き野菜を買うとき果物を買うとき魚を買うとき産地を確認する時代と言われます。自然豊かな、わが信州長野県、全国に先駆けて様々な自然エネルギーを活用し全国に貢献しようではありませんかと申し上げ私の質問といたします。