2013年9月定例会 9月26日 一般質問 両角友成

  1. 県独自の奨学金制度について
  2. 特別支援学校の教育環境の改善について
  3. 福祉医療の充実について

1.県独自の奨学金制度について 

<両角議員>
 日本共産党県議団の両角友成です。私は、発言通告に沿って一般質問を行います。
 まず、初めの質問は、県独自の奨学金制度の創設を、であります。大学は出たけれど素直に喜ぶことができない、就職難もさる事ながら、5割以上の卒業生に奨学金返済の現実が待っています。
 この10年間の、平均世帯年収を見ますと、1998年544万円あったものが、10年後2009年には438万円にと100万円減少。逆に、学費は、1989年(平成元年)国立52万5000円・私立103万5116円が2010年(H、22年)には国立は81万7800円・私立は127万3095円と、国立では、約30万円・私立でも、約25万円ほど値上になっております。さらに、教職員免除制度は1998年(H10年)に廃止。大学での研究職免除も2004年(H16年)に廃止。国の教育を算術にしているような姿勢の表れと言わざるをえません。世帯年収減少に伴い、少子化の中でも1998年全学生2割だった奨学金受給者が2010年には5割を突破しています。
 今や、奨学金は、「一部の貧困家庭が受給する」というようなものではなく、日本の学生は、その半数が、社会に出る時点で、数百万円の借金を背負わされている深刻な事態です。いま問題になっている日本学生支援機構奨学金のように利子つきを借りた場合、多い方で4年制で返済額700万円を超える学生も。大学院卒では1100万円の方もいるということです。
 奨学金の返還は順調に返しても20年程度かかる。預金はできるのか、実際問題結婚はできるのか?相手に負担を掛けたくない。そうすると35歳になるまで結婚できない。こんな声も聞かれます。お金がある人しか安心して学べないのはおかしいことです。
 奨学金制度が憲法の要請である教育の機会均等を支えるという本来の姿から「教育ローン」化している中で、信州の未来ある若者が、自らの目標に向かって努力し、将来を担う人材に育ってもらうためにも、県として「教育ローン」化を許す国にモノを言うのは当然ですが、独自の政策も含め奨学金制度について具体策を示すべきではないでしょうか。
 現状分析と認識を教育長に、本年2月定例会で、今井敦議員の奨学金について県内に限っての質問でしたが、検討も約束され、一歩前進です。このことも含め全ての学生対象の奨学金制度実現に向けた知事の考えを伺います。

<教育長>
 奨学金の現状への認識についてのお尋ねでございます。
 奨学金制度については、日本学生支援機構によると、全国の大学生の5割以上が利用しているとされており、一定の利子補給をしながら貸与する有利子奨学金も、希望するより多くの学生が奨学金制度を利用するという観点からは意義のあるものと認識しております。
 一方で日本学生支援機構の未返還額は昨今の厳しい経済情勢等により800億円を越えており、被貸与者の負担になっているとも承知しております。
 国では日本学生支援機構の奨学金制度について、昨年度、卒業後に一定の収入を得るまでの間、返還期限を猶予する所得連動返還型の無利子奨学金制度を新設するとともに、来年度の概算要求においては新入生向けの無利子枠を4万人分増やすほか、返済期限の延長や延滞金負荷率の10%から5%への引下げ等を盛り込んでいるところでございまして、こうした取り組みを通じ、非貸与者の負担軽減に向けた努力を為されていると、こういうふうに認識しております。

<阿部知事>
 奨学金についてのご質問にお答えします。
 意欲・能力があるにも関わらず経済的な理由で大学進学を諦めることがないようにしていくという観点で奨学金を充実していくことは重要なことであると考えております。
 日本学生支援機構はじめ、様々な奨学金制度があるわけであります。先ほど教育長の答弁にもありましたように、現在国では無利子貸与枠の拡大あるいは返済負担の軽減、そうしたものが検討されているところであります。
 県としては、こうした国の制度の充実が図られる見込みの中で、進学を志す生徒が等しく学べる環境整備の観点で、現在ある奨学金に不十分な部分があるのか、あるいは県としてどのような支援ができるのかなど、こうしたことについて現在検討を進めているところでございます。

<両角議員>
 奨学金創設について再質問いたします。第一種奨学金は無利子ですが約3割の学生、毎月返還額が15000円以内に収まるように設定されている。例えば信大に松本市内の学生が家から通う場合、毎月45000円の貸与を受けられる。4年間で216万円。これを大学卒業後に14年かけて毎月12857円を返還。現役ですぐに払い始めて37歳で終了。これでも本人は大変です。
 第二種では有利子、今問題になっている部分ですが、全体の7割です。毎月例えば10万円借りると、貸与総額480万円、貸与利率3%返済総額645万9510円。月賦返済額2万6914円。返還年数20年。すぐに支払い始めて43歳。
昨日の高村京子質問にもありましてが、今日本は働く皆さんの半分が、非正規雇用の現実。払いたくても払えない方も。滞納3カ月で個人信用情報機関に載せられ、9か月で法的処理、滞納に10%の延滞金がかせられる。延滞金発生後の返済では、お金はまず延滞金の支払いに充当され、次いで利息に、そして最後に元本に充当される。元本の10%以上のお金が出せなければ半永久的に、延滞金を支払い続けることになる。ある弁護士いわく、サラ金と同じ臭いがすると言われていました。こんな現状の中、地方自治体の奨学金制度は、都道府県レベルや市町村単位などその募集内容や奨学金の額、返済の有無など制度内容は違えども、多くの自治体に制度があることが分かりました。
 大学等に限り、県レベルで調べますと、ひと月3万円から5万円のところが多く、秋田県では、月5万円、加えて大学入学一時金50万円・70万円・100万円をいずれかを選択貸与。
 広島では国内大学10万円、外国20万円の制度、このような調査をしますと、長野県にも専門校・大学等対象に奨学金制度を創設してもらいたいと多くの学生・親御さんが考えると思いますがいかがでしょうか?知事に伺います。

<阿部知事>
 奨学金についての再度のお尋ねでございます。
 私先ほども申しあげましたが、奨学金を充実していくことは重要だと思っております。そういう中で日本学生支援機構等々、様々な既存の奨学金制度があるわけでありまして、県の限られた予算をどういう部分に充当していくのかという観点で、これは幅広く検討する中で適切な方向付けをしていかなければいけないと考えております。
 まさに県立大学の設置の議論が行なわれているわけでありますけれども、高等教育全体を振興していかなければいけないと思っております。これは入学する側の子どもたち、あるいは家庭の皆さんの思いとか考えも十分踏まえながら高等教育振興を行なっていくということが重要だろうと思っています。
 そういうなかでこの奨学金のあり方ということも我々行政が取り組むべき一つの選択肢として今後十分検討していきたいと思っております。

<両角議員>
 本来教育は無償であるべきではないでしょうか。昨年9月11日、日本政府は締結から33年を経て、ついに、国際人権A規約13条2項の「保留」を撤回し、世界に向かって、大学に至るまで段階的に無償化していくことを国際公約いたしました。また今年4月1日の、予算委員会では、文部科学大臣は高校生に限っていた給付奨学金を大学にもぜひ導入したい。と画期的な答弁をしております。県として国に対してこのことを即すと同時に、県独自の専門校・大学等の奨学金制度を他県に習って創設することを再度求めて次の質問に移ります。

2.特別支援学校の教育環境の改善について

<両角議員>
 次の質問は、特別支援学校の教育環境の改善についてであります。
私のところに、松本市内で、子供さんを養護学校に通わせている親御さんから、こんな訴えがありました。それは、

全般的な要望では、
・全体の人数が多くなっているので、分室(波田)みたく小規模で障害の特性に合った教育を受けられるようにしてほしい。
・18歳の就労まで見通した教育を受けられるようにしてほしい。
・障害の特性や指導方法などに関して専門的に教育を受けた先生方に指導していただけたらありがたい。

養護学校の校舎については、
・学校自体の規模が大きくなり、校舎が足りなくなったために校庭にプレハブで高等部の校舎を増設したため、校庭が狭くなり困っている。
・小学部、中学部、高等部へ進学するごとに、養護学校に入る人数が増えるため。
・高等部を別の場所にしてほしい意見もあるけれど、保護者の中には小学部から高等部まで一緒にしてほしい意見もある。
・用地の問題はあるけれど、プレハブ校舎はやめて校舎を増設してほしい。
もう1項目、スクールバスの運行を充実させてほしい。
でありました。これを受け、我が会派で長野市内の障害に関する学校を、個人的には、松本養護学校も調査いたしました。

 その結果は、小学部・中学部に比べ、高等部になると急に生徒数が増える傾向がどちらの学校でも見受けられました。もう一点は、長野養護学校に代表されるように、校舎が、継ぎ足し、継ぎ足しで校舎内が迷路のよう。足りない教室を補うためプレハブ対応。
 全体がゆれる、床ががくがく、校庭を半分削りプレハブ教室に、そのプレハブは現場事務所の様、しかし、耐用年数27年というプレハブを長年使用。やっとスペースを確保した図書室、しかし、その一角は生徒のクールダウンのスペースに。古い校舎は鉄のサッシで網戸が付かない、職員室も狭く全員での職員会議は不可能、今年は4月に一回別の部屋で行ったとのこと、教室の増設のために、空から空きを見つけ増設。教員住宅をつぶし教室に、先生の駐車場を無くし校舎に。先生方には、自分で駐車場を確保して下さいとのことでした。教育県長野、教育内容を論ずる前に、職員が言う、あれは教室ではない。私もそう思いました。
 住宅地であり送迎時には渋滞もしてしまいます。人数が増えてもトイレの数は水回りの関係でなかなか増やせない。
 これはもう増設、移転改築しかないと確信いたしましたが、現状把握と近近にどう対応するのか、今定例会補正予算内に上田養護学校及び飯田養護学校に児童生徒数増加に伴う教室数の不足に対応するため、それぞれ6教室増設する、トイレも増やすことが盛られていることは歓迎いたしますが、長野養護・松本養護等の対応について、教育長にお伺いいたします。

<教育長>
 特別支援学校におけます生徒数の増加に伴う教育環境の改善についてのお尋ねでございます。特別支援学校の児童生徒数につきましては、この10年間だけでも565人増加しておりまして、その教室不足に対応するためこれまでに9校に72教室を増築してきているところでございます。ご指摘ございましたが、特に教室不足への対応が喫緊の課題になっている、上田養護学校および飯田養護学校については、来年度から各6教室を増築するために今9月補正予算案において所要の計上しているところでございます。今後特別支援学校全体を見回しまして、全体の児童生徒数という観点からは減少していく、しかしそういったなかで特別な支援を必要とする児童生徒数の見込みがどうなっていくのか、またそれぞれの地域の状況というものも勘案しながら特別支援学校の教育環境の改善に努めてまいりたい、このように考えてございます。

<両角議員>
 送迎の件では小学部・中学部では朝9時には登校となっています。長野・松本両校ともルート的に、スタート地点から学校までの、所要時間約1時間とのことでした。
 運転手さんは、6時半とかには学校にいなくては運行できないと思われますし、障害をお持ちの児童生徒にとって1時間の行程はいかがでしょうか?バスの台数・運転手さんの人数の増員も必要と考えますがいかがでしょうか。
 児童生徒の送迎のためパート勤めしかできない母親。もっと身近に学べる環境を、長野県と言う広い県都に合ったかたちづくりを考えてみたらいかがでしょうか。それと、高等部の生徒数の増加・多様化、日常生活支援コース・社会生活支援コース・就労生活支援コース)に対応するためには、長野県内4カ所程度高等部の学校を増設すべきとも考えますがいかがでしょうか。教育長に伺います。

<教育長>
 特別支援学校の環境の整備につきまして、いくつかのご提案を頂戴しました。
 それぞれ、県内大変広いということも事実でございます。そういった中でどういうような形でそれぞれの地域、地域に特別支援学校を整備していくのか、また寄宿舎等の整備を図っていくのか、もしくはスクールバス等を整備していくのか、こういったことも含めてそれぞれの今後の見通しというものを、地域、地域の見通しというものを十分勘案しながら、限られた予算ではございますけれども、そのなかで出来る限り子どもたちの教育環境が改善できるよう私のほうで検討を進めてまいりたいと考えております。

<両角議員>
 知事に伺います。ただいまの答弁で「限られた予算」ということがありました。長く長野県は「教育県」と言われています。その長野県で、中心である教育委員会に潤沢とはいかなくても、お金がない、予算がないというのはおかしいと考えます、せめてプレハブ校舎をやめて普通の校舎を建てましょう。プレハブというのは校舎を立て直す時に1〜2年空き地に建てるグランドに建てる仮住まいだと認識しています。それを長期間使用するなんて子どもがかわいそうです。いかがでしょうか。

<阿部知事>
 特別支援学校の環境整備についてでございます。
 特別支援学校の児童生徒数増加に伴う教室不足につきましては、これまで9校72教室増築してまいったところでございます。増築にあたりましては児童生徒数の急増への対応ということで、工期が短く限られたスペースということで建設できるという観点で教育委員会のご要望を受けて鉄骨構造の教室を整備してきたところでございます。
 プレハブということで仰って頂いていますが、鉄骨造りで耐用年数27年から35年という形でございますし、増築校舎につきましては子どもたちの学習環境にも配慮しようということで、内装の木質化でありますとか、空調設備の整備、バリアフリー化、こうした取り組みをすることによって鉄筋コンクリート構造と遜色のない建物になるように努めてきているというふうに考えております。
 特別支援学校の教育環境、これは私も十分県の全体の予算の中で考えていかなければいけないテーマだと思っております。きょういんていすうの乖離の件も含めて、教育委員会と総務部でしっかり検討するように指示しているところであります。今後とも教育委員会のご要望を十分伺う中で予算付け等行なっていきたいと考えています。

<両角議員>
 一度冬にでも行かれたらあれは教室でないと思われると思います。教育県といわれる長野県にふさわしい教育環境を望みますと申し上げ次の質問に移ります。

3.福祉医療の充実について

<両角議員>
 福祉医療の充実についてであります。群馬県の取り組み、県議会でのやり取りを紹介しながら子育て中の親御さんにとってお金の心配をしなくて、子供さんを、病院にかかれることがどんなに安心なことか、お金のあるなしで我慢することなく早期受診で、重篤にならずに済むことは医療費の抑制にもつながると考えます。
 群馬県の虫歯治療の低年齢化、そのことが、その後の健康管理にも役立っている様子が良く理解できたと思います。
 この問題、知事が国に対し、国の責任において実施すべき事業と国がやるべきと申していることも存じていますが、国がやらないから県がやる、この発想も大切ではないでしょうか。現に県内市町村を見ても国・県がやらないから自分たちでと県事業より進んだ取り組みをされている市町村がほとんどです。せめて、せめて県が独自に行っている、診療報酬明細書、通称レセプト1枚に付き500円受給者負担金を来年度にも廃止すべきと考えますがいかがでしょうか。
 知事も県政に取り組まれて3年が経過いたしました。この分野でも、知事の決断の時と考えますが、いかがでしょうか、知事に伺います。

<阿部知事>
 福祉医療の充実についてのご質問でございます。この福祉医療の充実については基本的に国が行うべきだと繰り返し申しあげてきておりますが、決して我々が何も検討する必要がないということまで申しあげてきているつもりではありません。
 しあわせ信州創造プランで、活動人口増加プロジェクトを掲げて子育てを支える環境づくり、柱の一つとして政策を進めていこうと考えております。今回出された国の社会保障制度改革国民会議におきましても、これからは高齢者世代を給付の対象とする社会保障から、全世代型の社会保障への転換、そして子育て支援は全ての世代に夢や希望を与える日本社会への未来への投資という考え方が示されているところであります。私もこの子育て支援、重要だと言うことで他の県知事と一緒に子育て同盟ということでお互いの良い政策を共有しようと、あるいは失敗事例を共有しようということで取り組んでいるところであります。
 ご質問にありました医療費助成制度、乳幼児の福祉向上を主な目的として昭和48年にスタートしたわけであります。次第に内容を充実させてきておりますが、今申しあげたように、子育てを支えるという観点から制度を考えることも必要ではないかと思っております。今回の社会保障制度改革のなかでは、医療保険制度の変更に伴う自己負担の見直しによる影響、あるいは、消費増税後の地方財政の姿、まだまだ見えてこない状況にはありますが、
こうした動向を見極めながら福祉医療のあり方を幅広く考えていくことが必要だと思っております。

<両角議員>
 福祉医療の充実について再質問いたします。
 先ほど私はレセプト一枚に対する受給者負担の話をしましたが、原村は受給者負担ゼロです。500円のところ300円にしている町村が、今年4月現在24あります。住民要求に寄り添っての頑張りだと思います。乳幼児等医療費給付制度を見ても、県制度と同じ、対象年齢、入院小3まで、外来小学校就学前までは、県内市町村どこも該当しません。今度、市長選挙が行われる県都長野市が、入院外来とも小6までで下位につけ、外来入院とも中学卒業までが40市町村18歳までが36市町村です。
 一昨日、長野市議会本会議において、対象年齢小6を中学校卒業まで望む請願書が良いものと、全会一致で採択されたとのことです。ますます県の立ち位置が良くないと思います。
 入院時食事療養費及び入院時生活療養費、まるめで「食費」と言っていますが、食費助成あり、食費二分の一助成あり、合わせて15市町村が実施しています。
 知事この内一つでも、対象年齢引き上げでも、食費でも、前進させませんか。知事は我々会派の、9月3日今定例会に向けての申し込みの時、この福祉医療の件に関しては検討する時期とも答弁されました。具体的に何を検討するのかも含め、子育て先進県を掲げる知事として答弁を求めます。

<阿部知事>
 再度お答え申しあげます。
 先ほどの私のニュアンスがどうも十分伝わっていないようですが、今般この福祉医療の充実については、子育て支援という観点から制度を見つめていくということも必要ではないかというふうに申しあげました。乳幼児の福祉向上を主な目的としてこれまで進めてきたわけでありますけれども、子育て支援という観点からもう一度この制度のあり方について幅広く考えていくことが必要というのが私の考え方でありまして、先般ご要請いただいたときに申しあげた趣旨と基本的に同じ趣旨を申しあげているところでございます。

<両角議員>
 再質問いたします。何かひとつでも前進したいという思いではいかがでしょう。例えば年齢を上げるのが近い、あるいは丸めになっている食費をこうする、ああするという部分も含めて、再度答弁を求めます。

<阿部知事>
 この制度につきましては、両角議員ご承知のとおり、これは県だけの制度ではなくて市町村事業に対する補助、助成をしているわけであります。そういうなかで県が、これだけこうしますと申しあげるのはなかなか現実的には難しい。先ほど申しあげましたように福祉医療の関係については社会保障制度改革のなかで医療保険制度のあり方、自己負担のあり方も見直しが行なわれるという状況のなかで、どういう部分について十分なのか、十分じゃないのか、幅広く検討していくということが重要だと考えておりますので、今のお尋ねはこれが、あれが、ということでありますが、そうしたこと全て、私ども視野に入れながら検討していきたいと思っております。

<両角議員>
 堂々巡りになりますが、子育て先進県を掲げている県の知事であることをお忘れないようにしていただきたいと思います。
 今回、若い皆さんの立場で質問いたしました。社会に羽ばたく若者に、社会人となった途端、多額の借金を背負わせるような国に未来はありません。
 先ほど紹介した養護学校の先生の中に奨学金のお世話になって教職に就いたと話される方がおりました。当時の苦学生でしょう。
 私たちの身近な県職の中にも、大学を出て5年間職に就けずに奨学金の返済を親に肩代わりしてもらっていた。のちに全額親にも育英会にも返済した。それは無利子だから助かったといわれました。これからの長野県を背負って立つ若者に、県の制度として、少しでも夢が持てる施策を各分野で展開して行きましょうと申し上げ、私の質問を終わります。ありがとうございました。