2010年3月25日
日本共産党長野県議団
団長 石坂 千穂
マスコミ報道によれば、前原国土交通相は事業主体の自治体に再検証を求めていた補助ダムについて、24日、補助金を要求どおり、ほぼ満額配分する方針を決めたとされています。その理由として、補助金適正化法が、自治体から補助金の交付申請があった際、法令違反がないかなどを確認した上で、国に速やかな交付決定を求めており、国交省は「申請どおり補助金を交付しないと、違法となる恐れがあると判断した。」としていますが、これはまったくの言い逃れに過ぎません。
補助金適正化法は第6条で「補助事業等の目的及び内容が適正であるかどうか」を判断し、また河川法では2分の1を超えない範囲を負担することを定めていますが、これらの法律は、国が上限いっぱいの2分の1の補助金満額を交付することを義務付けているものではありません。
しかも、民主党政権は、まさに「コンクリートから人へ」のマニフェストを掲げて政権を獲得したのであり、前原国土交通相も昨年12月15日付で「たとえ補助ダムと言えども国が5割、7割の補助金を出す以上、自動的に補助金を交付するわけにはいかない。」と30道府県58箇所の補助ダムの再検証を「ご協力のお願い」文書を知事に出して要請しています。今回の補助ダムへの補助金満額交付は、この間の民主党政権の示してきた方向にもまったく逆行するものであり、国民への大きな裏切り行為です。これでは、自民党・公明党政権時代に計画した自治体の公共事業は、基本的に方針転換することも、やめさせることもできなくなってしまいます。
日本共産党長野県議団は、今回の補助ダムへの補助金満額交付の方針に抗議し、民主党政権にはマニフェストの誠実な実行の努力を強く要請します。また、無駄で危険な浅川ダムの建設に反対し、引き続き奮闘する決意です。
以上
提出者
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決議
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生活保護に関わる経費の国の負担及び補助の拡充を求める意見書 | 共産党 |
採択
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地方交付税の拡充を求める意見書 | 共産党 |
採択
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子ども手当の財源に関する意見書(案) | 共産党 | 不採択 |
生活保護に関わる経費の国の負担及び補助の拡充を求める意見書(案)
年 月 日
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 あて
総務大臣
財務大臣
厚生労働大臣
議 長 名
地方自治法第99条の規定により、下記のとおり意見書を提出します。
記
近年、生活保護の受給者が増加してきたことに加え、昨年来の急激な経済情勢の悪化により、仕事や住まいを失う人々の急増により、県内でも生活保護の申請・受給は、かつて無いほど増加し、地方自治体の負担も大きくなっている。
生活保護制度は、日本国憲法第25条に規定する理念に基づき、国民の最低限度の生活を保障し、その自立を助長する、いわば最後のセイフティーネットであり、本来は国が保護費及び保護施設事務費、事務委託費を全額負担すべきものではあるが現在は、生活保護法第75条により、国がその四分の三を負担することとなっている。
よって国においては、地方財政が厳しさを増している中、生活に困窮する住民の最後の砦ともいえる生活保護行政を円滑に運用できるよう、法改正前の負担割合に戻し、地方自治体の負担を軽減するとともに、一層充実させるよう強く要請する。
地方交付税の拡充を求める意見書(案)
年 月 日
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 あて
総務大臣
財務大臣
議 長 名
地方自治法第99条の規定により、下記のとおり意見書を提出します。
記
国・地方税財源の三位一体改革で般財源が大幅に削られたうえ、景気低迷による税収の激減によって地方財政は危機的な状況にあるが、国は近年、地方交付税の削減を行う一方、「減収補てん債」の発行等をとおして、地方債は増加の一途をたどり、財政運営は困難を来たしている。
政府の行政刷新会議が行っている「事業仕分け」作業の中で、地方交付税もその対象にあげられたが、本来「事業仕分け」の対象とするべきものではない。
このような現状が続けば地方交付税は益々その本来の役割を果たすことが困難になり、地方自治体の予算編成は一層厳しくなるばかりで、住民の福祉増進に支障を来たすことにもなりかねない事態である。
よって国においては、「地域主権」を重要施策としている中で、地方の財源強化の為、地方交付税の増額をはじめとする制度の拡充に取組まれるよう強く要請する。
12月1日、知事に対し、来年度の予算要望を行いました。
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県職員の給与条例改正案が議会で可決されましたが、労使の合意のないままの提案に対し、共産党県議団は採決を棄権し、以下のとおり「声明」を発表しました。
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(声明) 県職員の給与改正案の提案について
2009年11月30日
日本共産党長野県議団
団長 石坂千穂
今回の長野県議会に県人事委員会勧告に基づく県職員の給与改正案が提案されましたが、日本共産党県議団は、この提案の採決を棄権しました。棄権せざるを得なかった最大の理由は、今回の給与改正案は職員団体の合意を得ておらず、職員の待遇に関する問題を労使の合意のないまま議会に結論を委ねるという手続きに納得できないためです。
日本共産党県議団は、去る11月19日、給与改正案の提案を予定している県議会開会までにはまだ時間があることから、県当局に交渉再開と削減内容への配慮などのぎりぎりまでの努力をするよう申し入れたところですが、事実上無視された結果となり、きわめて残念な事態です。
長野県経済と県民のくらし・雇用には依然として厳しい事態が続いており、職員組合も「現下の厳しい経済状況や雇用状況は認識しており、今回の人事委員会勧告すべてを否定するものではありません。」と言っているように、私たちも、県職員の給与、手当の一定の削減はやむをえないと考えています。
しかし、今回の県人事委員会の勧告は、それに先立つ人事院の勧告の2倍の削減という大幅なものであり、従来は県の基準に準拠してきた市町村も、今回はここまで大幅な削減はできないと独自の削減率を決めているところが大多数になっています。県人事委員会の勧告を尊重しなければならないのは当然のことですが、ここまで厳しい内容の勧告に対し、県当局が勧告通りの実施をあくまで譲らない態度に終始したことも、交渉が合意に至らなかった原因と思われます。
さらに総務企画警察委員会の審議の中では、今回の県人事委員会の勧告が、地方公務員法の趣旨に沿った検討であったかをめぐって混乱し、人事委員会委員長が辞任するという事態になりました。人事委員会の役割やその勧告への信頼性も大きく揺らいでいると言わざるを得ません。
今回のような事態が繰り返されれば、公務員労働者のストライキ権剥奪等の代償としての中立機関として設置された人事委員会の存在意義も、労働組合の存在意義さえも否定されかねません。村井知事には、今後、県職員の身分、待遇に関する問題で、職員団体との合意の努力を尽くさないまま、県議会に結論を委ねるような事態を二度と繰り返さないよう、強く要望するものです。
日本共産党長野県議団は、11月議会を前に、村井知事へ申し入れを行いました。
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2009年11月9日
長野県知事
村 井 仁 様
日本共産党県会議員団
団長 石 坂 千 穂
11月長野県議会に関する申し入れ
11月県議会の開催にあたり、次の項目について検討し、施策及び補正予算に反映されますよう申し入れ致します。