日本共産党長野県会議員団

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議会質問

平成25年度一般会計及び特別会計の決算の認定について反対討論

11月県議会定例会において、平成25年度一般会計及び特別会計の決算認定について審議がされ、賛成多数で認定されました。日本共産党県議団は、高村議員が反対の立場で討論に立ちました。


 平成25年度一般会計決算について日本共産党県議団を代表して、反対の立場で討論をいたします。

 平成25年度一般会計の歳入は、対前年度18億円増の8616億円余、歳出は14億円減の8455億円余です。この間大幅に削減されてきた国庫支出金が140億円増えました。今年4月からの消費税増税を強行するために、国は補正予算で「経済対策」それに伴う公共事業の追加のために「地域の元気づくり交付金」を創設し年度末近くに交付されました。

 地方交付税は、91億円減の2,188億円となり、2000年の2865億円をピークに交付額は年々減少しています。県債発行は、対前年比47億円減の1,236億円です。通常債は、対前年比マイナス73億円の510億円と抑制されたものの、臨時財政対策債が25億円増加し717億円となり、県債全体の58%を占め通常債を連続4年上回っています。県がめざす「県債は元金償還金の範囲内とすること」は守れず、元金償還金以上の借り入れが続いており、臨時財政対策債の増加が原因です。

 県債残高は膨張の一途をたどっています。平成25年度末には過去最高の1兆7431億円となっています。今後いっそうの県債残高の縮減、財政健全化への努力が求められます。国の公共事業中心の経済対策の在り方にも問題があります。2月には国の経済対策に応じて、公共事業中心の大型補正予算203億円が組まれました。このような状況が続けば、いっそうの財政硬直化が進むばかりです。

 歳出は、対前年比14億円減の8,455億円となりました。教育費・商工費・民生費・警察費などが前年度比マイナスとなり、民生費と土木費の構成比の順位が逆転しました。

 県税収入は、法人事業税と、特に県民税株式等譲渡所得割は前年1億6千万円余から、20億円増の21億6511万円余となり、なんと1341.5%もの大幅増加です。全体として増収となったものの、法人県民税、個人県民税、地方消費税、自動車税、自動車所得税などは減少しており、県民生活と消費活動の厳しさを表しています。たばこ税は市町村へ税源移譲され大幅に減収となっています。

このようにアベノミクス1年目の平成25年度は、長野県内でも格差と貧困を拡大する結果となったことが表れています。

 また、消費税収入は、1,017億円です。ここ数年収入全体の11%から13%で推移しています。国庫支出金並の水準です。消費税は所得のない人や利益のない企業からも容赦なく取り立てる過酷な税です。増税でさらに県民や企業への負担を増やし、県民生活や企業活動にさらなる深刻な影響がでて、県経済と県財政も悪化することを強く指摘しておきます。国の消費税増税はきっぱりやめるべきです。

 このような厳しい財政状況の中では、県民生活の向上の立場からの事業を優先する選択が一層重要になります。

 中学3年生までの30人規模学級の拡大、生活困窮者のための寄り添い型支援パーソナルサポート事業などのとりくみを歓迎評価します。

 若者の結婚の機会をつくる出会い応援プロジエクト事業は、結婚できない若者の背景にある雇用の厳しさ、経済的困難、介護をはじめとする社会保障などの課題と一体に位置づけた支援事業となることを望みます。

 地震、土石流、雪害、火山の噴火など長野県民を襲う自然災害が頻発しています。県民の安全、暮らしを守る立場からも、事業の必要性を強く検証されなければなりません。日本共産党県議団は、県民が納得できる検証がなされないまま浅川ダムの建設が継続されていますので、この25年度決算に反対の立場を申し上げます。

 また、リニア中央新幹線の建設は、様々な課題が未解決のまま認可され、着工されようとしています。

 県の役割は、あくまで県民の立場に立った課題解決のために責任を持つことであることを申し上げて、平成25年度の決算についての討論といたします。                 

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