日本共産党長野県会議員団

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議会質問

2015年6月定例会 藤岡義英議員一般質問

  1. 安保法制に対する知事の姿勢について
  2. 県内上空を飛行する米軍戦闘機について
  3. ブラック企業の問題について
  4. 新型交付金の活用について

1.安保法制に対する知事の姿勢について

【藤岡議員】
 日本共産党県議団の藤岡です。順次質問いたします。
 まず今国会で審議されている「安保法制」の問題について知事に質問いたします。
 昨年の7月1日に安倍政権は集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を行い、さらにその中身を具体化するための法案「安保法制」を国会に提出しました。国会論戦を通じてこの法案が、「戦闘地域」での兵站をおこなう、戦乱が続いている地域での治安活動を行う、そして集団的自衛権の行使…日本を「海外で戦争する国」につくりかえる憲法違反の戦争法案であることは、誰の目にも明らかとなりました。
 憲法審査会の参考人質疑で、3人全ての憲法学者が、憲法違反と表明しました。全国の憲法学者200人以上が憲法違反と表明しています。元内閣法制局長官も「憲法違反」と厳しい批判をのべました。
共同通信が6月20日に実施した世論調査では、安全保障関連法案が「憲法に違反していると思う」との回答は56・7%。安保法案に「反対」は58・7%で、わずか3週間で11ポイントも上昇しています。国会論戦が進めば進むほど反対世論は増えています。
 知事は、6月8日に行った日本共産党県議団の知事申し入れの場で、「憲法を尊重し順守する立場は変わらない」とコメントされています。そこで質問いたします。この安保法制は「憲法違反」との認識はございますか。また、この法案に対しハッキリと「反対」と表明すべきではありませんか。「今国会での成立は見送るべき」と主張すべきではありませんか。お答えください。
【阿部知事】
 安保法制についてのご質問でございます。この問題につきましては国の防衛外交の根幹に関わる問題ということで、基本的には国がしっかりと方針を定めるべき事項というふうに考えております。まさに国のあり方が問われる大きな問題だと思っておりますので、国民の声にしっかりと耳を傾け、幅広い議論が国会の場で行われることを期待するものでありますし、また国民の理解と納得が得られる方向性を出していただくということを強く望んでいるところでございます。
【藤岡議員】
 知事は、この間繰り返し、「国民の理解が得られるような方向付けをしっかり国会において行っていただきたい」と発言されるだけなんですね。知事は「県政は県民のためにある。県民の思いに寄り添って、夢や希望を実現する県政にする」と2期目の当選の時に語っておられます。県民の多くは政治的な立場をこえて反対の意志を示しているのではないでしょうか。地方議会では44議会で反対・慎重の意見書がすでに上がっています。県弁護士会も反対を表明しています。6月7日に行われた県民集会は2,800人の参加で成功しました。県内各地でアピール行動が広がっています。それでも知事は、「今国会での成立を見送るべき」と発言されないわけであります。
若いお母さんは、「子どもを殺されるため、人を殺すために育てている親がどこにいますか。そんな親はいません」
高齢者の方は「戦争はダメ。孫を戦場に送るわけにはいかない」
小学2年生は、「安倍さんは戦争しようとしていんでしょ。なぜ逮捕しないの」これが圧倒的県民の声であります。
 県民は本当に不安に思っています。この思いに寄り添う心が知事にないのではないでしょうか。日本共産党は政治的立場を超えて、平和な長野県を守るために全力をあげる決意であります。

2.県内上空を飛行する米軍戦闘機について

【藤岡議員】
 次に、「県内上空を飛行する米戦闘機の問題について」の質問に移ります。今年に入り、佐久地域上空や飯山市上空でジェット機らしき物体が轟音を鳴らしながら飛行している問題で、地域住民から不安と怒りが広がっています。一部の苦情件数の飛行音に関して、「米軍機が該当する」との防衛省北関東防衛局から県へ回答があったということで、「県として主体的な情報収集、独自の騒音調査、政府や米軍への要請も含めた対応の検討を」と5月19日に要請しました。
 その後の県の対応について、質問いたします。
①米軍機と特定されたものについて、その後どのような対応をされましたか。
②特定されていない飛行機について、どのようなものなのかわからないまま飛ばさせていいのですか。このままでは、未確認飛行物体UFOとなります。国に対し、未確認飛行物体の特定を求めるべきではないですか。
③人口密集地域の上空を飛ぶことは大変危険であります。外務省、防衛省、米軍に対し、飛行しないことを要請していくべきではありませんか。
④群馬県では毎年、県知事名で防衛大臣宛に、この米戦闘機の飛行・騒音問題での要請書を出しています。本県でもそのような動きをすべきではありませんか。
⑤群馬県では平成26年度まで、音量測定器を前橋県庁の屋上と、渋川合同庁舎屋上の2箇所に設置し調査を行い、具体的なデータに基づいた要請を行っています。本県でもそのような動きをすべきではないですか。
 以上5点を、危機管理部長にお聞きいたします。
【危機管理部長】
 県内上空を飛行する米軍戦闘機について大きく5点お答えをさせていただきます。
①②まず佐久地方等における米軍機等の飛行に関する対応と言うことで、二点でございます。
米軍機等の飛行の情報が県に寄せられた場合は、目撃日時、目撃場所、機体数、騒音の程度、低空飛行などおおよその飛行の高度など、分かる範囲で聞き取りを行いまして、その都度北関東防衛局及び自衛隊長野地方協力本部に照会を行い、回答があった内容を関係市町村や問い合わせのあった方に情報提供をしているところでございます。
その後ということですけれども、現在市町村からも飛行の実態を把握できないかということで、佐久市はじめ関係4市町村に5月29日付けで照会をさせていただいているところでございます。県が収集した情報はすべて北関東防衛局等の関係機関に伝え、一定の回答を得ているところですけれども、今後もできる限りの回答を求めてまいりたいと考えているところでございます。
③次に、国等に対する要請でございます。外務省、防衛省等国に要請する場合にも、住民生活への影響の程度を出来る限り客観的に把握することが必要でございます。そのためには、県に寄せられる情報に加え、住民生活に最も身近な市町村でも実態を把握してもらうことが必要なことから、今後、県と市町村とで例えば様式を共通に定めまして情報の収集や共有を図るなど、その方法を検討していきたいと思っております。
④次に群馬県と同様の取り組み、要請についてでございます。群馬県における航空機騒音に関する苦情等は、報道によりますと平成26年度は700件以上あり、1000件を超えた年度もあると聞いておるところですけれども、長野県では平成26年度に173件でございます。また、今年度は現在までに70件、そのうち米軍機は26件。この米軍機は4月29日、5月5日、6日の3日間で、飛来時間も近接しているものもございます。長野県内では佐久地方を中心とする騒音に対する苦情や問い合わせがございますが、件数からすると群馬県とは飛行の実態が少し異なるのではないかと考えているところでございます。今後、先ほど申し上げました県と市町村による情報の集約や共有により、実態を把握した上で県としての対応を検討していきたいと考えております。
⑤また、騒音計の設置でございます。出来る限り客観的な実態を把握するためには、騒音測定も状況によっては有効な手法の一つと考えております。長野県においてその必要性どうかということにつきましては、市町村の意見を聞いた上で考えていきたいというふうに思っております。
【藤岡議員】
 1988年には南アルプスと伊那山脈にはさまれた深いV字谷の山腹を、米海軍のミッドウェー艦載機が繰り返し超低空飛行訓練を行い、南信地域のみなさんは騒音被害、墜落の不安にさらされました。住民運動が高まり、市町村も中止を求める意見書を上げました。当時の吉村五郎知事も先頭に立たれて、県として外務省や在日米軍司令部に飛行中止を文書で申し入れをおこなっています。さらに県として長谷村と大鹿村で現地調査・騒音測定を行っています。
 当時の県議会も「米国軍用機の低空飛行訓練に関する意見書」を全会一致で採択し、超低空飛行訓練の中止を求める要請を政府あてに提出しています。そのおかげで、現在は南信地域では問題は起きていません。ぜひ阿部知事も群馬県知事や当時の吉村知事のように先頭に立って行動していただけないでしょうか。知事にお聞きいたします。

 米国防総省は5月11日午後、米空軍の新型輸送機オスプレイCV22を、横田基地に配備すると発表しました。防衛大臣は、「通常の飛行訓練に加えて、低空飛行、夜間飛行訓練を実施する」と述べています。
 長野県の上空の一部が、いわゆる「横田エリア」と呼ばれる、首都圏の西の空を広く覆う米軍の管制エリアの範囲に入っています。「ジェット機だけでなく、オスプレイも飛行するのでは」と心配の声も出てきています。
 すでに、県議会もオスプレイに関する意見書を全会一致で可決していますし、県も環境相宛てに、オスプレイ低空飛行訓練について要請書をあげています。
 今後、本県でもオスプレイの飛行訓練が行われる可能性が高まっています。今から長野県内では飛行しないように国に要請していく必要があるのではないですか。知事にお聞きいたします。

【阿部知事】
 米軍機の飛行についてのご質問でございます。先ほど引用されたかつての63年の長野県の対応、ご質問にもございましたように、市町村等からの意見書も出ているという状況で県南部で米軍機が頻繁に超低空飛行を繰り返しているという状況の中で、特に当時飛行ルート上に電力供給の大動脈でもある送電線が設置されていたということもあり、万が一事故が発生すると重大な被害が生ずるということが懸念されたことから、外務省等に対して中止を申し入れたものであります。
 私ども先ほど、現在の状況については危機管理部長が答弁申し上げたとおりであります。まずは市町村と一緒に実態を正確に把握していきたいと思っております。その上で県民の安全な暮らし生活環境を守るということは我々の役割でもありますので、必要な場合には国に対する要請も含めて対応していきたいと考えております。
 それからオスプレイについてであります。オスプレイの配備については、これは国が責任をもって対応すべき課題というふうに考えていますが、とは言え県としてもこれまでオスプレイの安全性確認等について要請等行ってきているところでございます。25年3月に防衛大臣、環境大臣宛に三点ほど要請しております。一つはオスプレイの安全性あるいは訓練の具体的内容について関係自治体・地域住民に対して事前に十分説明すること、それから県民に不安や懸念を抱かせるような飛行訓練が実施されないよう在日米軍に強く求めること、それから飛行訓練周辺のイヌワシやライチョウといった絶滅危惧種の生息環境への影響低減に配慮した対策を講ずるよう在日米軍に求めること、ということでございます。
 今後とも県民の暮らしを守る、そういう立場で国に対しては情報提供・説明を求めていくとともに、国に対して必要なことはしっかりと申し上げていきたいと考えています。
【藤岡議員】
 米戦闘機の飛行問題については、市町村議会でも議論されています。軽井沢町長は「爆音が夜間に聞こえたりというのは、大変その回数が多くなっているように感じております。町のみなさんが大変不安になっていることは事実でありますので、それをなくすような形で訴えていきたい」と。佐久市長は「今後、国や県に騒音の測定などの要請をするとともに、市長会などで問題提起をしていきたい」としています。御代田町長は「特定できたものは情報公開をしてほしい。佐久広域全体の問題として連携して対応していきたい」とコメントされています。

 5月の申し入れで、一歳のお子さんが大泣きして怖がっているとの話を紹介しました。その後、「息子は2歳になりましたが、いまだにトラウマのようにヘリコプターの音を聞いただけで怖がるようになりました」と話しています。精神的な面で見れば明らかに、生活に支障が出ているわけですので、対応を早急にとられることを強く要望いたしまして、次の質問に移ります。

3.ブラック企業の問題について

【議員】
 つづいて、ブラック企業の問題について質問いたします。
 まず、労働問題が起こっているシナノ出版印刷株式会社、フクダ電子株式会社について質問します。シナノ出版印刷(株)は佐久市内にある、社員数70名弱の会社でありました。人間らしく働ける職場を実現させるためにと、従業員が組合を結成し、「残業した分だけ、残業代を支給してほしい」「休みもしっかりとらせてほしい」当然の要求を求めてきたそうであります。
 ところが、社長が会社を訪れ全ての従業員を集め、「事業所を閉鎖する」「東京の事業所に来てもらうか、退職に応じてもらう」と突然発表、希望退職にも東京転勤にも応じない10名の社員に対し、東京への配転命令が出されました。
 これに対し、ナガノ地裁佐久支部は、会社側の「権利の乱用」であるとして、配転命令を無効とする画期的な仮処分の決定を下しております。
 フクダ電子(株)は医療用機器の製造・販売を行う大企業です。全国展開しているグループ子会社の一つ、長野県松本市にあるフクダ電子長野販売(株)では、女性社員4人を常務室に閉じ込め1対1で1時間、2時間、そして繰り返しおこなうという退職強要。4人は執拗なパワハラによるストレスから体調を崩してしまい退職を余儀なくされました。4名は組合に加入し改めて職場復帰を求めて団体交渉を要求していますが、会社側は拒否し続けています。

①このようなシナノ出版印刷やフクダ電子など、深刻な労働問題が起こっている県内企業について、どう捉えていますか、産業労働部長にお聞きいたします。

②2月議会でも取り上げましたが、県内もブラック企業問題が深刻化していると考えていますが、どう対応していくのでしょうか。県は権限がないため窓口の設置などで留まっていますが、それならば、権限のある国と連携を取って解決を図っていく必要があると考えておりますがいかがでしょうか。これも産業労働部長にお聞きいたします。

 学生アルバイトなどに正社員並みの過度な責任やノルマなどを課し違法な働き方を強いる悪質なバイト、ブラックバイトについても質問いたします。
 「テスト期間も休めない」「売れ残りの商品を買わされる」「辞めたいと言ったら求人広告費を給料から差し引くと言われた」など学生の実情も働く権利も無視した働かせ方、”ただ働き”などの違法・脱法行為が横行しています。
③これまで産業労働委員会などで、県が行った「学生アルバイトの実態把握」の資料などをもとに議論されたと伺っています。現時点でのブラックバイトの実態をどう把握しておられるでしょうか。これも産業労働部長にお聞きいたします。

④ブラックバイトの違法・脱法行為がですね、学生の側が雇用のルールの知識が乏しいことにつけこまれ、普通のことだと思ってしまっている深刻な実態があります。
 雇用のルールや違法なバイトへの対応など、大学生などにしっかり周知していく必要があると思いますが、いかがですか。産業労働部長にお聞きいたします。

⑤また、高校生のうちから労働・雇用のルールや権利などについてケーススタディを含めた教育を進めていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。これは教育長にお聞きいたします。

【産業労働部長】
 4点順次お答えいたします。
①まず労働問題を起こしている企業の把握についてでございます。ご存知のように県は、労政事務所が行う労働相談において、相談者から個別企業の法令違反に関する情報を得ることはございますが、企業に対する調査権限はございません。また調査権限を有する労働局からも個別企業の情報は提供されませんので、労働問題が起きている企業のすべての情報を把握することは大変難しい状況にございます。

②次にいわゆるブラック企業対策についてでございます。県では従来から弁護士、社会保険労務士などを特別労働相談員として難しい労働相談にも対応できる態勢を敷いてきました。しかしこの4月からはさらに過重労働相談にも積極的に対応するため、総合的な窓口を4つの労政事務所に設置いたしました。また、昨年度から始まりました11月の過労死等防止啓発月間におきましては、県内の企業の人事労務担当者を対象に過重労働対策をテーマとする労働教育講座を集中的に開催する予定でございます。
 国との連携につきましては、これまでも労働相談において法令違反が疑われる企業の情報を得た場合には、速やかに指導監督権限を持つ労働基準監督所へ情報を提供してまいりましたが、この1月に長野労働局に働き方改革推進本部が設置され、経済団体や企業と共同で働き方の見直しを進めておりますので、県といたしましては、その見直しを含めて今後も国の機関と連携を密にして問題の早期の対応に取り組んでまいりたいと考えております。

③次にブラックバイトの実態把握についてのお尋ねでございます。県では昨年11月に新社会人ワーキングセミナーに参加した学生などを対象に、アルバイトについてのアンケート調査を実施いたしました。
 その結果、長時間労働を強いられたり超過勤務に対する賃金の不払い、さらには休みが取れないなどの状況が県下でもあることを把握したところでございます。

④次に学生への周知についてのご質問です。議員ご指摘のように、労働に関する基礎的知識の欠如が、このような問題の一因にもなっております。そこで県は昨年度、労働関係法の基礎知識や相談窓口の紹介などを内容といたします働く若者ハンドブックを作成しました。今年度は新たな取り組みといたしまして、先ほどの若者対象のセミナーなどでこのハンドブックを活用して、アルバイトに関する注意事項や問題が発生したときの相談方法等を丁寧に周知するとともに、希望する学校については教師や学生からのアルバイトに関する具体的な労働相談にも対応することとしております。

【教育長】
⑤労働雇用のルールの権利についての高校生への教育についてのお尋ねでございます。
 高等学校では公民科の授業におきまして労働基準法など労働関係法規について学習し、権利や労働条件に関する知識を身につけるとともに、総合的な学習の時間などを活用しキャリア教育等を行い、勤労観、就業間を育み、企業選択に関する理解を深めているところでございます。生徒にとって働くことの意義や役割を学ぶだけでなく、労働関係のトラブルから身を守るためにも具体的な事例を元に学ぶことが大変重要であると考えてございます。県教育委員会といたしましては、労働局や関係団体が実施する出前講座や、ただいま産業労働部長のほうがお答え申し上げましたが、県で作成いたしました働く若者ハンドブックなどを活用しまして、ケーススタディ含めた教育をいっそう推進するよう各学校を指導してまいりたいと考えております。
【藤岡議員】
 個別企業については、なかなかお答えしにくいことは分かりました。では、一般論としてブラック企業に対する相談が労働者からある場合、県としてどう捉え、どう対応していくのでしょうか。もう一度、産業労働部長にお聞きいたします。
 県内でも、「僕の働いているところもブラック企業だ」という会話はごく自然にされるほど、この問題は深刻であると考えています。せっかく育てた貴重な「人財」を壊し、そのため経済活動にも大打撃を与えると社会問題にもなっております。県内の状況をどう認識し、今後どう対応していかれるのでしょうか。阿部知事にお聞きいたします。
【産業労働部長】
 一般論として労働問題が発生したときの対応についてご質問でございます。
 労働相談において、事業所の閉鎖等について法令違反が疑われる場合、指揮監督権限を持つ労働基準監督署に速やかに情報提供を行うことにしております。また必要に応じまして弁護士などの特別労働相談員が相談にのることになっております。また、個別労働紛争のあっせんが必要な場合には、県労働委員会につなげることとしております。今後も関係機関と十分な連携を図りまして、相談者の立場にたって適切に対応してまいりたいと考えております。
【阿部知事】
 ブラック企業問題について認識と対応というご質問でございます。産業労働部長からもお答え申し上げてきておりますけれども、労政事務所でまず労働相談受け付けてきています。その相談の内容を見てみますと、景気回復等の影響もあり徐々に減少してきている傾向ではありますが、しかしながら、過重労働が疑われる相談が占める割合が、依然として過半数を占めている状況で、これは改善をしっかり進めていかなければいけないという状況だと考えています。
 いわゆるブラック企業に苦しむ労働者の皆様方の相談に対応するため、今年の4月から労政事務所に過重労働相談窓口を設置しております。引き続き、労働基準監督署をはじめ、関係する機関と連携強化を図りながらしっかり対応していきたいと考えております。
 また藤岡議員のご質問にもありましたが、これは若者を中心とした働く側に対しても、しっかりと労働法の基礎知識でありますとか、アルバイトに関する注意事項を周知していくこともあわせて重要だろうと考えております。今後とも学校でのキャリア教育、高校・大学等に出向いて行います新社会人ワーキングセミナー等におきまして、若者の意識向上、積極的に努めていきたいと考えています。
【藤岡議員】
 シナノ出版印刷の労働者の声を紹介します。
 「適切な労働環境で働きたいという当たり前の要求にも会社側は事業所ごと潰すという大変乱暴なやり方で対応されました。今回の会社のやり方を許してしまったらこの会社だけでなく全ての労働者にとって大きな問題になるからこそ、頑張っていきたい」と今も奮闘されています。
 ぜひ労働者の声に寄り添った対応を強く要望しましまして、次の質問に移ります。

4.新型交付金の活用について

【藤岡議員】
 続いて、ふるさと名物商品、旅行券による需要喚起について質問いたします。
①まずふるさと旅行券についてですが、6月1日からプレ実施されたそうですが、私は15日後に気がつき、早速ホームページをアクセしてみました。大手旅行サイト3社での販売となっていましたが、すでに2社は配布終了となっていました。長野県内の対象ホテル・旅館一覧を見てみましたら、比較的大きな宿泊施設が目につきました。中には全国チェーンのホテルもありました。インターネットですから全国から注文が殺到したでしょう。果たして、このふるさと旅行券を長野県民の何人が利用できたのかなという疑問を持ちました。今回はプレ実施ということで、9月から本格実施だときいておりますが、民宿やペンションなど規模の小さな宿泊施設でも利用できるようにすることで、県内の宿泊業への支援になると考えますが、どのように対応していきますか。観光部長にお聞きいたします。

②ふるさと名物商品の割引販売の売上げが進んでいないと聞いています。販売商品はどれくらいの業者の登録があるのでしょうか。登録に当たって業者にはどのように周知したのでしょうか。
 また、販売方法は、インターネットと銀座NAGANOでの販売と聞いているが、ネットを使えない人や銀座まで行けない人については利用がしにくいと思います。これらの方々への対応についてどう考えていますか。産業労働部長にお聞きいたします。

③最後に、そもそもこの、地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金の目的の一つに、弱者支援もあったはずであることは、2月議会でも取り上げました。20億8000万円の財源の内、弱者支援にどれだけ配分されたのか。その内容はどういったものか。2月定例会の産業労働委員会では、「県が市町村のサポートをという話が出てくるかどうか、その辺もまた今後の状況を見て考えていきたい」と県側が答弁されていましたが、その後検討はされましたか。阿部知事にお聞きいたします。

【観光部長】
①小規模宿泊施設におけるふるさと旅行券の活用についてのお尋ねでございます。
 本県が国の補助金を活用して発行している信州サぁイコーふるさと旅行券につきましては、善光寺ご開帳後の宿泊客減少に対応するため、本年6月1日からインターネット宿泊予約サイトからプレ販売を行っておりまして、このほど、当初の予定数をすべて販売できたところでございます。今後でございますが、アクティビティ体験型旅行券を8月上旬から販売するとともに、宿泊用の旅行券につきましては、真夏の最盛期が終了する後の9月からの本格的な販売を行う予定でございます。9月からの本格販売におきましては、現在の宿泊予約サイトに加えまして、コンビニエンスストアの発券システムも同時に活用することとしております。旅行券を利用できる施設につきましては、規模の小さな施設を含めまして、改めて公募した上で登録し、しあわせ信州ふるさと割のサイトで紹介させていただくこととしております。この公募登録にむけた準備を行うため、県としては市町村や長野県旅館ホテル組合会などの協力をいただきながら、県内の宿泊施設を対象として、明日7月1日から県内10広域ごとに説明会を開催することとしております。
 なお登録にあたりましては、おもてなし宣言を条件とすることによりまして、県内外からお客様をあたたかくお迎えする環境づくりにもふるさと旅行券を役立てていくことと考えております。県といたしましては、このような形で県内の規模の小さな宿泊施設においてもふるさと旅行券が活用され、新たな顧客獲得につながるとともに、県内の地域経済全体にプラスの効果が及ぶよう努めてまいりたいと考えております。
【産業労働部長】
②ふるさと名物商品についてお答えいたします。この事業は県内の魅力ある商品を選定し、県内外の消費者に購入いただいて地域の消費を喚起する事業でございます。県産品の出品事業者に対しましては、この4月に塩尻市などで5回の説明会を開催いたしまして、約400人の事業者にご参加をいただきました。また商工関係団体、業界団体の会議などでも商品募集のPRを行ったほか、現在も引き続き希望する事業者に説明を行っているところでございます。
 その結果、出品事業者数は6月1日スタートから約3週間でインターネットの通信販売サイト長野マルシェで110社、銀座ナガノで101社となっております。また、インターネットを利用しない人などに対しましてはカタログなどでの販売も予定しており、今後8月10月12月の3回、季節の県産品を含め、郵便やファックスでもご注文できるよう準備を進めております。消費喚起には魅力的な商品を数多く確保することが重要です。今後も関係機関と連携して幅広く県産品を募集するほか、売れ筋商品の発掘、充実を図るとともに、その魅力を積極的に発信し、県内外の皆様により多くの県産品をご購入いただくことが出来るよう努めてまいりたいと考えております。
【阿部知事】
③消費喚起生活支援型交付金事業の使いみちについてのご質問でございます。2月の定例会におきまして、交付金の具体的な制度設計にあたって、低所得者等に対する支援策も排除することなく工夫していきたいということで答弁申し上げたところでございます。
 ご質問にありました20億8千万円はこれは交付金事業の一部でありまして、これとは別に児童養護施設等の物品購入あるいは社会体験の充実等への助成として8千万円充当することにしております。また、20億8千万円につきましては消費喚起を目的とした旅行券、それから県産品の消費拡大に活用するということで方針を決めておりますが、その上でこの6月から先ほどご質問にもありましたプレ販売を行ってきています。同時にこの消費喚起の観点あるいは人口減少対策という観点も含めて、この県産品の消費拡大分を子育て世帯の経済的負担の軽減にも役立てることができないかということで検討を行ってきているところでございまして、今後早期の事業実施を目指して取り組んでいきたいと考えております。
【藤岡議員】
 今回の国からの交付金ですけれども、私としましてはできるだけ県民の皆さんに利用してほしいし、利用することで相手の宿泊業者さんや生産者の皆さん、小売業者の皆さんが潤う、利用する側も利用される側も両方、県民の皆さんが喜ぶ方向で活用してほしいなと、その方向でやっていただきたい。そのように要望します。
 特に生活困窮者の皆さんを支えるものにしてほしいということで、引き続き、検討されているということですのでそこを深めていただいて、生活困窮者の皆さんの切実な声に寄り添っていくようなものになっていくことを、強く要望して、私のいっさいの質問を終わります。

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