「安保法制の廃止を求める請願」賛成討論
9月県議会本会議で、「安全保障関連法の廃止を求める意見書提出について」の請願2件に関して、審議がおこなわれ、賛成少数により不採択となりました。毛利議員が賛成討論をおこないました。
日本共産党長野県議団を代表し、請第7号及び請第8号に賛成の立場で意見を述べます。安倍自公政権は9月19日、列島騒然の湧き上がる抗議の声に耳を傾けることなく、安全保障関連法案を数の力で強行採決・成立させました。心の底から怒りを持って抗議します。
請願に賛成する第1は、安保法制に盛り込まれた戦闘地域での兵站、戦乱が続く地域での治安活動、米軍防護の武器使用、集団的自衛権の行使は、そのどれもが憲法9条を蹂躙して、自衛隊の海外での武力行使に道を開くものであり、戦後70年続いてき日本の平和をこわし、戦争する国へと作り変え、国民の命を危険にさらす違憲立法であるからです。
憲法学者、歴代の内閣法制局長官、元最高裁判所長官というかつてない広範な法律の専門家が憲法違反と指摘しています。
憲法を守るべき政府が勝手に憲法解釈を変えることは立憲主義に反し、許されるものではありません。
安倍政権の暴走ぶりは目に余るものがあり、10月1日からは武器輸出に備え、防衛装備庁も設置しました。来年5月にも、交戦を続ける南スーダンに「駆けつけ警護」ということで自衛隊を派遣する方向であり、日本の若い自衛隊員が命を奪われる危険が現実問題となる可能性があります。
第2は、政府与党が国会運営で民主主義のルールを無視し、十分な審議をつくさないまま、議員の質問権に時間制限を加え、議事録に「聴取不能」と書かれる暴力的な運営を繰り返しながら、「多数での議決が民主主義だ」と、予行演習まで行って強行採決したことに多くの国民は怒り、納得していず、民主主義破壊の暴挙だからです。
勇気をもって立ち上がったシールズや若い子育て中のママたちの行動は全国を励ましました。
長野県内でもほとんどの市町村で反対運動が巻き起こり集会やデモが繰り返され、8割を超える地方議会から反対・慎重の意見書があげられました。
強行採決後も「戦争法は廃止に」の声が上がり続け、県内でも集会やデモ、スタンディングが続いています。この国民の声にこたえることこそ政治の責任です。
日本共産党は強行採決直後、非常事態を打開することを決め、「戦争法廃止・立憲主義を取り戻す国民連合政府」をつくろうと広範な政党・団体・個人に呼びかけを始めました。戦争法をやめさせるためには衆議院と参議院の選挙で廃止に賛成する勢力が多数を占め国会で議決を行うことが不可欠です。同時に集団的自衛権行使容認の閣議決定を撤回する政府をつくることが必要です。
この二つをやり遂げるため、いまこそすべての野党が大同団結してたちむかうべきと野党間の選挙協力をよびかけました。安倍政権を退場させ、立憲主義・民主主義・平和主義を貫く住民本位の新しい政治をつくる決意を申し上げ賛成討論といたします。