「貸切バス規制緩和の見直しを求める意見書案」提案説明
2月県議会本会議において「貸切バスの規制緩和について見直しを求める意見書(案)」の審議がおこなわれ、意見書案は賛成少数により否決されました。毛利議員が提案説明をおこないました。
議第7号「貸切バスの規制緩和について見直しを求める意見書」案につきまして提案説明をさせていただきます。
貸切バス事業者が法令を遵守し安全運行を確保することは当然の責務ですが、今回またしても軽井沢での悲惨なバス事故が発生しました。
議第10号で採択されたように、事故原因の早期の究明と事業者の法令遵守の徹底を図ることは重要なことです。
しかし、事故が発生するたびに監査の強化や行政処分が行われてきていますが、なぜ同じような惨事が繰り返されるのでしょうか。
この根本的解決のためには平成12年の規制緩和にまでさかのぼって検証することが不可欠です。バス事業は需給状態を考慮したうえで参入を認める免許制だったのに、一定の条件を満たせば参入自由の許可制に変え、運賃も認可制から届け出制に変えたことで、事業者数が倍増し、激しい過当競争が行われるようになりました。
少しでも安くし、一人でも多く客をとり競争に勝ち抜くためにコストを削減せざるを得ない状態となり、運転手の賃金は下げられ、労働時間が過重となって高齢化も進みました。
人を運ぶ仕事が市場原理にゆだねられ、安全性がおろそかにされるようになったことが大きな問題です。
悲惨なバス事故を繰り返さないための根本的な解決は、現状の規制緩和を見直し、安全性を置き去りにした業者の参入をチェックし、人命優先の規制強化を行うことが必要です。
以上申し上げ、長野県で起こったような事故が再び繰り返されることのないよう願いながらご賛同をお願いし提案説明とさせていただきます。