「北東アジアの平和と安全を求める意見書案」賛成討論
2月県議会本会議において「北東アジアにおける平和と安全の確保を求める意見書(案)」の審議がおこなわれ、意見書案は全会一致で可決されました。備前議員が賛成討論をおこないました。
議第11号「北東アジアにおける平和と安全の確保を求める意見書案」について賛成討論を行ないます。
北朝鮮は2月7日「地球観測衛星」「平和的な宇宙利用権」と主張し、事実上の弾道ミサイルを発射しました。このことは本意見書が述べるように、「わが国を含む北東アジアにおける平和と安全を著しく損なうもの」であることは明らかです。
国連安全保障理事会は2009年6月、前月に北朝鮮が強行した2度目の核実験を受け「いかなる核実験または弾道ミサイル技術を使用した発射もこれ以上実施しないことを要求する」との決議を採択しました。これは軍事用ミサイルだけでなく、その技術を使った平和利用の「衛星打ち上げ」も含めた禁止でした。
核兵器を使おうとすれば核弾頭とともにその運搬手段である長距離ミサイルや爆撃機がそろうことが必要で、北朝鮮はこの間、核実験と「衛星打ち上げ」をほぼ同時期に実施してきました。北朝鮮の政府発表は同国の科学技術、経済とともに「国防力を発展させていくうえで画期的な事変」と誇りましたが、この行動はまさに「核兵器の開発と不可分に結びついた軍事行動」であることを示しています。
北朝鮮は安保理決議に対して「自主権を侵害するもの」と反発していますが、同国のミサイル発射は、自らが合意した日朝ピョンヤン宣言、6カ国協議の共同声明に背くもので、共同声明に立ち戻る努力こそ求められています。
日本共産党県議団は核実験に続く北朝鮮の今回の事実上の弾道ミサイル発射が、核兵器開発と不可分に結びつく、国際の平和と安全に深刻な脅威を及ぼす軍事行動だと指摘します。国連安保理決議、6カ国協議、日朝ピョンヤン宣言に反する暴挙として厳重に抗議するとともに、国際社会が一致して政治的外交的努力を強め、北朝鮮に核兵器・ミサイルを放棄させるための実効ある措置を求めます。加えて日本の独自制裁を理由にして日本人拉致被害者の安否などに関する再調査を一方的に中止することは認めることはできません。以上申し上げ本決議案に賛成の立場を表明して賛成討論といたします。