日本共産党長野県会議員団

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議会質問

「長時間労働の解消及び労働者間の格差是正に向けた真の働き方改革を求める意見書(案)」提案説明

6月県議会本会議において「長時間労働の解消及び労働者間の格差是正に向けた真の働き方改革を求める意見書(案)」の審議がおこなわれ、意見書案は賛成少数により否決されました。両角友成議員が提案説明をおこないました。


 議 第 12 号

長時間労働の解消及び労働者間の格差是正に向けた真の働き方改革を求める意見書(案)の提案理由の説明

                                          2017630

                                     両角 友成

長時間労働は、労働者の身体と心の健康に深い傷を与え、平穏な日常生活や地域社会の安定に悪影響を及ぼすことから、この是正は、国民の切実な願いであるとともに、日本経済と社会の健全な発展にとっても「急務」であります。

 

政府は、本年3月、働き方改革実行計画を閣議決定し、時間外労働について

罰則付きの上限を新設するとしたものの、月の残業時間80時間まで働かせることができ、繁忙期の残業の上限は月100時間未満。年間の上限は、休日労働も含めれば年960時間。これでは、時間規制がないも同然です。労働者の命と  健康を守る歯止めには、到底なりえない内容であります。

 

労働基準法は、労働時間を、週40時間18時間と定めています。過労死するかどうかを働きすぎの基準にしてはなりません。 過労自殺した電通社員の高橋まつりさんの御母さんが、「過労死させよ。ということを認める法案で  しょうか。」と指摘しています。

過労死を招く働き方にお墨付きを与える内容を決して容認することはできません。

さらに、正規・非正規労働者間の不合理な待遇差の解消を眼指す「同一労働同一賃金」の導入にあたっては、基本給や手当等は労働者の能力の違いに応じた支給を可能にし、格差の固定化につながる恐れがあるほか、最低賃金の目標である時給1,000円の達成に向けた取組は実効性に乏しく、企業の眼先の利益を最優先にした、働き方改革の名に値しないものとなっています。

この意見書(案)は、財界の利益を代弁し労働者保護の視点が薄弱な偽りの改革ではなく、労働者間の不合理な待遇差を根絶し、人間らしく働けるためのルールを確立することにより、長時間労働の解消及び労働者間の格差是正に向けた真の働き方改革を断行するよう、国会及び政府に、強く求めるものです。

議員各位の賛同を、お願い致しまして、提案理由の説明といたします。

                        宜しくお願い致します。

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