日本共産党長野県会議員団

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議会質問

2026年2月定例会 山口典久議員一般質問

  1. 知事の政治姿勢について
  2. 地域包括支援センターについて
  3. 公営住宅施策について
  4. 通信制高校の在り方について

知事の政治姿勢について

【山口典久議員】

 日本共産党県議団の山口典久です。
 最初に、阿部知事の政治姿勢について質問をいたします。
 先の総選挙では、異常な物価高騰が続き生活や営業が追い詰められ、打開の展望が見えない中で、消費税減税を求める声が広がり、選挙戦の争点になりました。
 日本共産党は、将来的な消費税廃止を目指し、緊急に一律5%減税の実現を求め、財源についても、大企業や富裕層への行き過ぎた減税を見直して、富の集中を正すことなど、借金に頼らず恒久的な財源を提案しています。いずれにせよ、ほぼ全ての政党が何らかの消費税減税を公約に掲げ、その必要性は多数の合意があると考えます。
 私たち共産党県議団は、これまでも阿部知事に対し、消費税の減税を国に求めることを要望してまいりました。知事は、消費税を本県では「社会保障や子ども・子育て支援の充実の財源」などに活用していると述べてこられたことは承知しておりますけれども、改めて、消費税減税への見解を伺います。
 また、知事自身も、消費税減税を国に積極的に求めていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

【阿部知事】

 私にご質問いただきました。
 消費税減税に対する見解、それから私も国に求めていく必要があるのではないかというご質問をいただきました。
 今回の衆議院議員総選挙におきましては、多くの政党が消費税減税を掲げて国民の支持を得られました。このことは、物価高の中で生活の不安を抱える国民、県民の皆様方の声が反映されているものというふうに受け止めております。
 しかしながら、一方で、これまでもこの場でも申し上げてきたとおり、消費税は国民・住民の命と暮らしを支える社会保障制度を維持するための基幹的な税であると同時に、地方消費税、あるいは地方交付税の原資として我々地方自治体にとっての大変重要な安定財源でもあります。
 人口減少、超高齢社会を迎えようとしている中、国民の皆様、あるいは住民の皆様方の安心できる暮らしを守り、財政の持続可能性を確保するためには、この消費税の在り方について極めて慎重に検討されるべきものというふうに考えております。
 こうしたことから、現時点で国に対して積極的に消費税の減税を求める考えはございません。今後、ぜひ長期的な視点に立った税、あるいは社会保障の在り方、さらには地方財源の安定的な確保について、冷静で責任ある議論が行われることを期待をしているところでございます。

【山口典久議員】

 衆議院選後の国会におきまして、医療費の患者負担増をめぐる動きがあります。
 市販薬と同等の効能があるとされる処方薬、OTC類似薬の保険診療範囲の変更がその一つです。例えば、薬剤費の4分の1を保険給付から外す場合、現役世代は薬剤費の3割だった自己負担が実質的に5割になります。軽い病気やけがは、医者にかからず同じ効能の市販薬を買うべきということでしょうか。
 しかし、これに関して日本医師会は、重い病気の見逃しや副作用を懸念しております。何よりも「必要な医療は保険で給付する」という国民皆保険の理念を揺るがしかねません。
 また、高額療養費制度の1か月の限度額を大幅に引き上げる案が再び持ち上がっています。この制度の見直しにより、現在の利用者821万人の8割が負担増となる見通しと言われています。
 ある40代の乳がん患者は、分子標的薬、ホルモン療法などの治療を受けています。現在この高額療養費制度により、月6万円弱の負担に抑えられていますが、大学に通う子どもの学費、家賃や食費で生活はぎりぎりです。「限度額の引上げは、治療の中断や変更、死期を早めることを意味する、子どもの将来までもが犠牲になる」と語っています。
 私自身もこの制度を利用させてもらった経験がありますが、とりわけ、子どもを持つ現役世代の患者は、「命か子どもの人生か」てんびんにかけることになりかねず、不安が広がっています。
 いずれも国民の健康と生命に関わる重大な問題と考えますが、OTC類似薬並びに高額療養費の負担増に対する阿部知事の見解を伺います。

【阿部知事】

 医療保険制度の見直しに対する見解についてご質問いただきました。
 山口議員からご質問いただいた点、いずれも県民の医療のかかり方に大きな影響があるものであり、慎重な検討が求められるものというふうに受け止めております。
 人口減少社会におきましては、社会保障制度を将来にわたって持続可能なものにしていくということが必要でありますので、国において制度全体を絶えず検証し、必要な見直しを行っていくということは必要だというふうに思っております。
 しかしながら、一方で、そうした見直しの内容が県民の皆様方の暮らしに過度な負担を与えたり、また社会的に弱い立場のある方に対して不公平なしわ寄せというような形になってしまうということはあってはならないと考えております。
 どなたも安心して必要な医療を受けられる体制を守るという観点から、社会保障制度が最適かつ持続可能なものとなるよう、議論が行われることを期待をしているところでございます。
 以上です。

【山口典久議員】

 消費税に関してですけれども、そもそも消費税は、収入の少ない世帯ほど負担が重くなります。この消費税を、弱者ほど手厚くしなければならない社会保障の財源に充てること自体、これがふさわしいのかどうか問われていると思います。
 また、社会保障の負担増の問題についてです。社会保障は言うまでもなく、国民の安心や生活の安定を支えるセーフティーネットです。その制度を持続可能にするためと言って、弱者に次々と重い負担を押しつけるようで、果たして社会保障の名に値するのでしょうか。
 いずれにしても、国民は、そして県民は、暮らしや医療、介護、福祉など、何とかしてほしいと切実に思っておられます。知事は県民の声、思いを受け止めて、長野県から動かしていただきたいことを申し添えておきたいと思います。

地域包括支援センターについて

【山口典久議員】

 地域包括ケアシステムについて質問します。
 国は、高齢者の尊厳の保持と自立生活を支援するために、可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制、地域包括ケアシステムの構築を推進してまいりました。
 この地域包括ケアシステムは、保険者である市町村や都道府県が地域の自主性や主体性に基づき、地域の特性に応じてつくり上げていくことが必要とされています。
 こうした中で長野県は、地域包括ケア体制の「見える化」について見直しを行い、2040年を見据えて、地域包括ケア体制の深化・確立を進めてきました。一方で、システムの構築状況には、自治体間でもばらつきが見られます。
 そこで、県内におけるシステムの構築状況とその評価について伺います。

【笹渕健康福祉部長】

 私にお尋ねがございました。
 県内における地域包括ケアシステムの構築状況とその評価についてでございます。
 県では、第9期高齢者プランにおいて、高齢者人口のピークと見込まれる2040年を見据え、介護予防や生活支援など各分野の客観的な指標を基に、市町村と共に目指す地域の姿や、より強化すべき取組をロジックモデルで体系化し、見える化を図ることで、地域包括ケア体制の深化・推進に向けた取組を進めているところでございます。
 地域包括ケア体制の構築状況は、その中核的な支援機関である地域包括支援センターが全市町村に設置され体制整備がなされているものの、見える化指標を分析しますと、介護予防事業や生活支援の取組などにおいて、市町村によって差がある状況です。
 こうしたことから、県では、地域包括ケア体制のさらなる推進に向け、これまでの取組の進捗状況や、他市町村の取組との差異が比較できる見える化シートのより効果的な活用に向けた研修や、課題解決に向けて、有識者、保健師等の専門職、先進的に取り組んでいる他市町村の職員などから成る支援チームによる伴走型支援などに取り組んでいるところです。
また、来年度からは、生活支援や介護予防を推進する市町村を支援するため、地域で活動する企業やNPO等が共創して取り組めるよう、共創プラットフォームを新たに立ち上げ、引き続き、地域包括ケア体制の構築に向けた取組を進めてまいります。

【山口典久議員】

 長野県において、新しい「見える化」の評価項目となった健康寿命や要介護認定率などの「介護予防」、元気高齢者の幸福感や社会参加などの「生活支援」、在宅死亡率などの「医療と介護の連携」、在宅療養者の満足度などの「住まい」、必要なサービスが過不足なく提供されているかなどの「介護保険の信頼性」について進捗状況を把握し、市町村や関係団体の意見を広く聞きながら、今後の取組に生かしていただきたいが、いかがでしょうか。

【笹渕健康福祉部長】

 地域包括ケア体制構築の進捗状況の把握と市町村等の意見の今後の取組への反映についてでございます。
 第9期高齢者プランにおける地域包括ケア体制構築状況については、介護予防、生活支援、在宅医療、介護連携、住まい・施設、介護保険事業の信頼性の5分野について成果指標を設定し、見える化を図っているところです。
 議員お尋ねの各項目についての現時点の進捗状況でございますが、来年度策定いたします令和9年度からの第10期高齢者プランでの活用を見据えて、昨年後半から各項目の指標の調査及び高齢者実態調査を実施しており、現在調査結果の集計を行っているところです。
 調査結果は、県において分析評価を行うとともに、市町村や関係団体等と共有し、今後の取組の方向性などを広くご意見を伺いながら、来年度着手いたします第10期高齢者プランの策定に生かしてまいります。

【山口典久議員】

 県内の地域包括支援センターについて「助かっている」、「よくやってくれている」など、利用者や関係者から評価の声がある一方、相談件数や困難事例、人材不足、業務過多、並びに関係機関との連携の難しさなど、センター業務の見直しを求める声も上がっています。
 これらの課題は、センター本来の役割を十分に果たせない状況につながりかねないと考えますが、現状をどう捉えているのでしょうか。
 また、今後の課題と併せて、県として積極的な支援や取組が必要と考えますが、いかがでしょうか。健康福祉部長に伺います。

【笹渕健康福祉部長】

 地域包括支援センターの現状と課題、県の支援や取組についてでございます。
 地域包括支援センターは、介護保険法に基づき全市町村に設置されており、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員の3職種の配置により、主に総合相談支援、権利擁護、介護予防、ケアマネジメントなどの業務を通じて、保健、医療、介護、福祉の面から包括的な支援を行う地域の中核機関であり、その役割は今後ますます重要になると認識しております。
 しかしながら、地域包括支援センターにおいては、高齢者の増加に伴う相談件数の増加や専門人材の不足など、議員ご指摘のとおり様々な課題があり、これは全国的にも同様であることから、国は業務負担の軽減などを図るため、令和6年度に法改正を行い、要支援者への介護予防支援について、市町村の指定により居宅介護支援事業所において実施が可能となるとともに、総合相談支援業務を、居宅介護支援事業所などへ一部業務の委託ができるようになり、また、職員配置については、非常勤も含めた常勤換算による配置や、複数センター間での合算配置など、算定基準が柔軟化されるなどの見直しが行われ、県内市町村においても、人員配置の柔軟化や、一部業務委託などが実施されているところでございます。
 県としましては、地域包括支援センターの円滑な業務の実施に向けて、困難事案への対応力を向上するための研修を実施するほか、センター業務の負担軽減に資する必要な制度改正等を国に要望するなど、引き続きしっかり取り組んでまいります。
 以上でございます。

公営住宅施策について

【山口典久議員】

 公営住宅施策について質問します。
 人口減少と少子高齢化が進行する中、住宅に困窮する低額所得者の安全・安心で快適な暮らしを確保するため、誰もが安心して暮らせる住まいを提供する公営住宅の役割がますます重要になっています。
 こうした中、長野県の県営住宅プラン2021は、市町村や関係部署との連携をさらに深め、県営住宅ストックの有効活用と長寿命化を図りながら、居住環境の改善を推進するとしています。
 プランによれば、公営住宅の需要について、応募倍率は平均で1.4倍であり、松本地域、上田地域が約2倍と高く、一方で、木曽、諏訪、伊那地域は0.04から0.62倍と低くなっています。このように、応募状況に大きな差が生じている背景や要因について伺います。

【栗林建設部長】

 私には公営住宅施策に関して質問いただきました。
 地域間で応募状況に差が出る要因についてのお尋ねでございます。
 県営住宅は、住まいのセーフティーネットとしての役割が求められることから、都市部から中山間地まで様々な地域に立地しております。このため、学校や病院など生活基盤の集積する都市部や利便性の高い平地部の住宅に需要が集まる一方で、中山間地においては入居希望が少ない状況であります。
 また、建て替え、リフォームなど居住環境の改善に取り組んだ住戸では入居希望者が多い一方で、建物の老朽化や設備の陳腐化が進んでいる団地や、エレベーターのない高層住戸などは、希望者が少ない状況です。
 こうした地理的状況や建物の状況と入居者のニーズとが相まって、結果として地域間で応募状況に差が生じているものと考えております。

【山口典久議員】

 プランで取り組んでいる5Rプロジェクト・子育て世帯向けのリノベーション、ユニットバス化や給湯設備などのリフォーム、エレベーター設置などリニューアル、またリコンストラクション、リストラクティングに取り組んでいますが、その進捗状況と成果はいかがでしょうか。今後の課題等についても伺います。

【栗林建設部長】

 5Rプロジェクトの進捗状況と今後の課題についてのお尋ねです。
 5Rプロジェクトは県営住宅プラン2021の施策として、建て替え、リフォーム等により居住環境の向上と住宅ストックの長寿命化を図るものであります。
 プランの中間年となる今年度までの進捗状況は、建て替え事業が4団地、81戸の建設に着手しており、計画に対し約58%の進捗のほか、他の四つのプロジェクトは、仮住まいや家賃の上昇について、入居者との調整に時間を要するなどの理由から、30%から40%にとどまっている状況です。
 5Rプロジェクトの成果といたしましては、間取りの変更、対面キッチンの設置による子育てしやすい住環境の創出や、バリアフリーや省エネ化により、高齢者や障がいをお持ちの方など、誰もが安心・安全・快適に生活できる住環境の提供につながっているものと受け止めております。
 一方、多くの県営住宅が更新時期を迎える中、多様な世帯のニーズやゼロカーボンなどの新たな施策への対応が課題となっております。このため限られた予算の中、建て替えと既存住宅の改修を適切に組み合わせ、5Rプロジェクトを計画的かつ効果的に進めることで、居住環境のさらなる改善に努めてまいります。

【山口典久議員】

 プランでは、前期5年間で退去住戸があったものの、新たな募集に向けた修繕が間に合わず、新規募集戸数が目標を下回る結果になったとしています。応募倍率の高い住宅でも、退去した後、なかなか新たな募集が行われないことについて、県民から疑問の声もあります。なぜこのような事態が生じているのでしょうか。
 また速やかに修繕を進める必要があると考えますが、見解を伺います。

【栗林建設部長】

 退去後の修繕についてのお尋ねです。
 県営住宅プラン2021では、令和3年度から7年度までの新規募集戸数を3,238戸としている一方で、その実績はおおむね3,000戸となる見通しであり、前期5年間と同様この期間においても目標は達成しない見通しです。
 これは入居者が亡くなった、または無断退去した際に残した家財の撤去や、人手不足による修繕を行う事業者の減少により、退去後の住戸の修繕に時間を要していることが大きな要因と認識しております。このため、現在残された家財の撤去を迅速に行う仕組みなどについて検討を進めているところであります。
 空き住戸の解消は、県有財産の有効活用の観点からも大きな課題であるため、計画的かつ速やかな修繕を行い、募集戸数の増加を図ってまいります。

【山口典久議員】

 プランでは、時代に即した適切な住宅管理、福祉分野等との連携強化、災害時の対応なども位置づけられています。また、入居希望のない空室については、地域の実情を踏まえながら、他分野での有効活用を検討するとしています。この間、県民からは、空室をグループホームとして使用できないかといった声も寄せられています。
 そこで、これまでの有効活用の実例と、県民のこうした要望に応えるための施策について、どのように取り組まれるのでしょうか。建設部長に伺います。

【栗林建設部長】

 入居希望のない空き住戸の有効活用についてのお尋ねです。
 県営住宅を多分野で活用するには、目的外使用の許可が必要です。この許可は、本来の入居対象者の入居を阻害せず、適正かつ合理的な管理に支障のない範囲となっているかという観点で内容を確認し、国の承認を経て行っております。
 県では、現在延べ13団地27戸の県営住宅の空き住戸において、目的外使用を認めております。このうち障がいのある方が共同生活を営むグループホームは、4団地12戸に置いてあるほか、外国人技能実習生の住まいや入居者のボランティア拠点などとしても活用されております。
 空き住戸の有効活用を進めるためには、制度の認知度向上が課題と認識しておりますので、今後はホームページへの掲載やリーフレットの配布などにより、活用事例などを県民の皆様へ積極的に情報発信してまいります。
 以上です。

通信制高校の在り方について

【山口典久議員】

 通信制高校の在り方について質問します。
 通信制高校は通信手段を用いて生徒が自宅等で個別に自学自習することを基本とし、卒業に必要な教科・科目の単位を、一つ、教材を自身で学習し添削指導を受ける。二つ、面接指導、スクーリング。三つ、試験を受ける。このことにより習得します。
 県内でこの通信制高校に在籍する生徒が毎年1,000人単位で急増し、1万人を超えたということです。この間、急増している現状と、通信制高校の果たしている役割について伺います。

【武田教育長】

 私には通信制高校の在り方について質問をいただきました。
 通信制教育の現状と果たす役割についてでございます。
 通信制高校に在籍する生徒数は、平成28年度から令和7年度の10年間で約2.6倍の1万25人に達しております。特に近年は、私立高校を中心に新規開設等が進んだことから、在籍する生徒数が増加している状況でございます。
 こういった状況を踏まえて、通信制高校が果たす役割は、社会の変化にも応じて大きく広がっていると考えております。現在は勤労青少年の学びの場という従来の役割に加え、学び直しの場、将来を見据えた自主的な学びの場、さらには多様で柔軟な学び方を可能とする場など、多岐にわたるニーズに応える重要な役割を担っていると認識をしております。

【山口典久議員】

 文部科学省は「高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン」において、教諭の数の最低基準を示すとともに、不登校経験者など多様な生徒が多数在籍する実施校においては、教員配置を一層充実させること、生徒一人一人に寄り添って伴走して支援を行う体制を整えるため、養護教諭、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー等の配置を求めています。
 長野県内の県立の実施校において、この文科省のガイドラインに沿った必要な配置がされているか伺います。

【武田教育長】

 通信制高校における教員等の配置についてでございます。
 議員ご指摘の高等学校通信教育の質の確保向上のためのガイドラインは、通信制課程を運営するに当たり最低限の基準を示したものでございます。本県の望月サテライト校を含む県立高校通信制3校においては、このガイドラインで求める教員数を満たしていることはもとより、公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律に基づく教員数も上回る配置を行っている状況でございます。
 養護教諭については、不登校経験や中途退学やその他多様な課題を抱える生徒がいるという現場からの声を踏まえ、3校全てに配置しております。
 スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーについては、各校からの要請に応じて適宜派遣をし、心身や生活面での課題に対するきめ細やかな支援体制の充実に努めているところでございます。
 今後も学校現場の状況を踏まえつつ、適切な配置に努めてまいります。

【山口典久議員】

 長野西高等学校通信制望月サテライト校についてお聞きします。
 望月サテライト校は「これまでにない通信制高校」として、2020年4月に誕生いたしました。週1日でも週5日でも、自分の生活、学習スタイルに合わせて登校可能な通信制として、一人一人に寄り添うきめ細やかな指導や支援を行うこと、いつでも登校し、レポート作成等の学習や勉強以外の悩み事も相談することができる学校づくりを進めてきたと承知していますし、このサテライトを評価する声もお聞きしています。
 同時に、現在の登校スタイルや登校する生徒数の増加によって、通信制本来の学びの在り方や生徒への影響を懸念する声もありますが、見解を伺います。
 また、生徒や教職員、地域の声をよく聞き、サテライト形式等この間の学校づくりの教育効果を振り返ることも重要かと思いますが、見解を伺います。

【武田教育長】

 長野西高等学校通信制望月サテライト校についてでございます。
 望月サテライト校は、望月高校の募集停止に伴い、令和2年度に通信制改革実践校として再スタートしたものでございます。特徴は、レポート学習やスクーリングなど通信制教育の根幹を維持しつつ、新たに週1日から5日登校できる仕組み、生活リズムに合わせた柔軟な時間割、AI教材を活用した学び直し、地域人材や地域企業と連携した体験的な学びの四つを実践している点であり、生徒一人一人のニーズに応じた多様な学びの場を提供していると認識をしております。
 こうした取組により、地域からは不登校経験者やコミュニケーションに課題を抱える生徒にとって、自分のペースで学習や他者との関係づくりを学べ、穏やかに社会とつながれる学校として教育効果が認められ、中学生や保護者からの評価も高く、入学者数が年々増加し、現在250名を超える生徒が在籍している状況であると考えております。

【山口典久議員】

 県の通信制教育の学びの充実について質問します。
 生徒の増加傾向は今後も続くことが予想されます。しかし、高校改革再編整備第3次で、通信制教育に関する方向性、方針が明確ではないと感じます。県として学びの充実に向けてどのように取り組むのでしょうか。教育長に伺います。

【武田教育長】

 通信制の学びをさらに充実させるための取組についてでございます。
 近年通信制高校のニーズが高まっている一方、通信制では自学自習で学ぶことを基本とするため、単位修得率が低い傾向であることまた、多様な背景を持つ生徒が入学していることから、卒業後の進路未決定者が多いことなどが課題であると認識をしております。
 こうした課題に対して、長野西高等学校通信制望月サテライト校では、先ほど申し上げた取組を通じて、生徒の自己肯定感の向上や主体的な進路選択の促進につなげており、一定程度の成果を上げていると承知をしております。
 県教育委員会といたしましては、こうした取組の成果を基に、通信制課程を生徒の選択肢の一つとして捉え、その在り方や設置について、地域の声を踏まえながら検討を進めてまいります。
 以上でございます。

【山口典久議員】

 通信制高校での学びで自らの自信、誇りを取り戻した生徒、前の学校に通えなくなったけれども、通信制で教師や友達と新しい出会いがあって救われた生徒などの話もお聞きします。通信制教育の学びを一層充実していくことを要望して終わります。

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