上田市メガソーラー建設予定地を現地調査
- 2015.06.20
長野県上田市生田の山林にメガソーラー設置が計画されている問題で20日、現地調査しました。地元の飯沼自治会など住民21人と懇談しました。
計画は、私有地17ヘクタールの大半の樹木を伐採し4万4千枚の太陽光パネルを設置するもので、自治会には一昨年、事業者(東京都内)から知らされました。予定地はもともと急峻で地質ももろく、下流域は保安林や土砂災害特別警戒区域に指定されています。ひとたび大雨が降れば、樹木伐採により保水効果のなくなった森林から下流の集落へと、いっきに大水・土石流が流れ出すのではないかと地元から不安の声があがっています。現地調査で、計画地から麓へと水が流れ込む大沢などを視察。「すぐ下には人家がある。あふれたら被害を受ける」と説明を受けました。自治会は「太陽光発電は近年国をあげて推進しているし、私たちもそれを否定するものではない。ただ、なぜこの場所にとの思い。東京の業者の利益のためになぜ私たち地元が苦しまなければならないのでしょうか」と話します。自治会は反対決議を3回あげ、県や上田市・議会に陳情をしています。
一方で、計画自体は、私有地であるために制限する法律・条例などがないのが現状です。森林法に基づいた災害の防止などを求める4つの基準がありますが、それらがクリアされれば県は認可するしかありません。しかし、近年のゲリラ豪雨などは考慮されていないことを自治会は心配しています。
昨年の県議会で日本共産党県議団は、二度にわたり質問で取り上げ、県としても条例などで対策を図るべきと要求。今年度県は、ようやく環境影響評価条例の見直し検討を始めましたが、開発地20ヘクタールを対象とする案が出され、対象外となります。住民の安全と命を脅かすような開発は再生可能エネルギーの発展につながりません。環境破壊防止や住民参加のルールづくりなどが必要です。
6月県議会一般質問で毛利県議が取り上げる予定です。