生活保護の一斉審査請求が行われました
- 2015.05.19
生活保護費の基準額が4月から引き下げられたことを受けて、県内の42人が19日、県に不服を申し立てました。長野県生活と健康を守る会、反貧困ネットワーク信州などが呼びかけました。
反貧困ネットワーク信州の村上晃弁護士は、「2013年8月から始まった基準切り下げは今回で3回目。最高で約1割、平均で6~7%の切り下げです。南信のある男性は今回2千円の減額。一日の食費が数百円の方にとって数日分となる大きな額です。母子世帯ではさらに大きな減額もあります。県は、一人ひとりの受給者の声を真摯に汲んで誠意ある対応をとっていただきたい」と要望しました。
提出者からは、「食料品は値上がりして予算をオーバー、風呂にもいけず、電気代も払えなくなり、病院でも栄養状態が悪いと言われている。これ以上削らないでほしい」、「今日は10人分の審査請求を持って来ました。受給者が健康で文化的な生活ができているか、(審査請求書を)持ち帰って検討してほしい」と語りました。
県地域福祉課の担当者は「切実なお話を大変重く受け止めました。処分の適法性、妥当性を審査していきます」と応じました。
県生健会の大久保益栄事務局長は、「不服申し立ては通知を受け取って60日以内なので、今後も県内受給者に呼びかけたい。また、7月には住宅扶助の引き下げも行われるので、請求運動を強めたい」と話しました。