小水力発電とジビエ工房を視察
- 2013.09.11
小水力発電など大町市の新エネルギーの取り組みと、同市美麻のジビエ工房を視察しました。
大町市では平成17年に策定された「地域新エネルギービジョン」に基づき、公共施設等への新エネルギー導入、小水力発電の導入、バイオマスや木質ペレットの利用などに取り組まれています。
市役所で説明を受けたあと、市の町川発電所と東京電力の新堰(しんせぎ)発電所を視察しました。町川発電所は平成22年に運転を開始。し尿処理場へ送電し、余剰電力は売電しています。今年3月に再生可能エネルギー発電設備認定を取得し、4月の売電から固定価格買取制度に基づく調達価格がKWh7円から約4倍の30円に。年間約1000万円弱になる見込みとのことでした。
大町温泉郷に程近く住宅地にも隣接している東京電力大町新堰発電所は、土地改良区の既存の農業用水路を有効活用した小水力発電所で昨年5月に運転開始、土地改良区には東京電力から使用料が払われ、用水路の日常管理も東電が行なうシステム。
次に、美麻ジビエ工房の取り組みを視察。美麻ジビエ振興会会長の種山さんにお話をお聞きしました。鹿やイノシシによる農作物被害が増え続ける一方、捕獲した有害鳥獣の処分が課題になるなかで、解体・加工できる施設をと今年完成しました。
「生臭さ」がでないよう、銃ではなくワナ猟で捕獲する方法がとられていますが、使用するワイヤーは、ワナにかかれば伸びきったりねじれたりして一度しか使えないためお金がかかること、毎日の見回りや解体する人数の確保など、振興会のみなさんのご苦労や課題、要望等をお聞きしました。
県の元気作り支援金も活用したジビエ工房。倉庫が改装され、吊るしながらカワ剥ぎなどの作業ができる設備や、冷凍庫、真空包装紀などが設置されています。主に、ホテルや地元商店などに卸されています。「ジビエ」料理の浸透、安定した需要・供給なども課題です。