リニア工事で住民に不安の声 県はJRに対し厳しい指導を
- 2019.06.17
リニア中央新幹線の長野県内のトンネル工事による大量の土砂の運搬や処理をめぐって、JR東海の対応に地元住民から不信が広がっています。党県議団は17日、上伊那郡中川村の現地調査を行い、宮下健彦村長らから説明を受けました。
JR東海と長野県は残土を村内「半の沢」に53万㎥埋め立て、この沢を渡る老朽化した橋をかけ替えずに、橋と同じ高さ(約40m)まで残土を積み上げて道路を建設する計画です。
この計画は県の検討委員会が審議中で中川村も認めていません。しかしJR東海は工事に向けて20万㎥の残土を近くの村有地に仮置きし、さらに村に説明もなしに勝手に残土を別の場所に移動させました。住民の指摘で謝罪しましたが、埋め立てそのものの危険性が指摘されています。
宮下村長らは、「大規模な沢の埋め立ては地下水処理の課題もあり、大雨や地震などで崩れると下流に大きな被害が出る。県は住民の声を聞き、検討委員会の審議の詳細を明らかにしてほしい」と要望しました。
下写真:
小渋川ぞいに積まれた20万トンの残土